民法I 第4版: 総則・物権総論 の感想

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参照データ

タイトル民法I 第4版: 総則・物権総論
発売日販売日未定
製作者内田 貴
販売元東京大学出版会
JANコード9784130323512
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 法律 » 民法・民事法

購入者の感想

【メリット】
具体例が多く、読みやすく、漏れが少ないため、司法試験や司法書士で対応しやすい。また、図表が多く、理解しやすい。
【デメリット】
分量が多いため、全て読むにはかなりの根気がいる。
挫折するリスクがある。

個人的には細かな所まで様々な具体例を挙げて説明されているので、読みやすいです。変に簡略化されている本だと、逆に理解が難しく、機械的な暗記に陥るか、勉強が苦痛になるので、民法の王道書という位置は不動と思います。

第4版では、第3版から、以下のような変更点があります。

○一般社団・財団法の制定・施行にともない、法人部分が修正されています。これまであまりなかった会社法との比較もなされており、法人法入門としての位置づけが明確になっています(ところどころに、江頭(第1版)、神田(9版)が脚注で引用されています。)。また、組合と社団の峻別論に対して、これまでも批判的でしたが、民法典から社団という概念が消えたこと、組合的な合名会社の存在(会社法制定前からありましたが)等から、峻別論は理由を失ったとします。

○背信的悪意者論のところでは、最判平成10年(第3版でもコラムで掲載)、18年判決を掲載し、背信的悪意概念の柔軟化について、説明が増えています。これは、内田先生の問題意識と合致するためとも思われます(もともと悪意者排除論)。

○その他、権利外観法理について、最判平成18年2月23日を引用し、94条2項類推が、一般的な権利外観法理に近い機能を果たしてきたのではないか、という説明を加えています。これも、内田先生の問題意識を補強するものとして、強調されているのではないかと思います。

○70頁の錯誤の説明で、「シンボリルドルフ」だった馬の名が、「ディープインパクト」になっているというのは、遊び心でしょうか。。

賛否はありますが、内田先生の本は、判例をケースとして説明し、時には従来の議論を簡単に済ませて、他の基本書にない軽快さと面白さがあるとは思います。0

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東京大学出版会から発売された内田 貴の民法I 第4版: 総則・物権総論(JAN:9784130323512)の感想と評価
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