日本の歌~花は咲く の感想
参照データ
タイトル | 日本の歌~花は咲く |
発売日 | 2012-11-21 |
アーティスト | 森 麻季 |
販売元 | avex CLASSICS |
JANコード | 4988064257690 |
Disc 1 : | 花は咲く Stand Alone (ピアノ・アレンジ) 落葉松 浜辺の歌 朧月夜 さくら横ちょう 霧と話した 曼珠沙華 初恋 からたちの花 この道 見上げてごらん夜の星を 千の風になって 赤とんぼ たんぽぽの歌 (ボーナストラック) |
カテゴリ | ミュージック » ジャンル別 » クラシック » オペラ・声楽 |
購入者の感想
森麻季さんの美しいリリコ・レッジェーロの声質にずっと惹かれてきました。これまでオペラのアリアの美しさやコロラチューラ・ソプラノの難曲を軽々と歌う実力に驚いたものですが、今回は満を持して日本語の曲を素敵に歌いあげていました。
小林秀雄の名曲「落葉松」は聴き惚れました。伸びやかで艶やかで、歌詞の明瞭さも好印象ですし、子音の歌い方も丁寧で、お手本のような歌唱でしょう。テンポ・ルバートのかけ方はかなり意識しているように感じました。繰り返しの多い野上彰の歌詞を聴衆にどのように届けようかという気持ちの入り方が感じられます。
デビュー以来ずっとピアノ伴奏を受け持ってきた山岸茂人さんのピアノの巧さが森さんの歌唱を引き立てているのは間違いありません。ぴったりと寄り添い、テンポの捉え方も情感の高め方も息が合っており、ソプラノとピアノの一体感は格別でした。5分あたりの余韻を感じせる展開は素敵でした。
6曲目「さくら横ちょう」は大変素晴らしい出来栄えだと言えるでしょう。緊張感のある出だしのロングトーンが見事に決まりました。音程の良さは彼女の特質の一つで、どんな曲でも、どのような感情を込めようと、正確な音の幅に声をのせており、リスナーのストレスはありません。時折挟み込まれる装飾音符も心地よく感じられます。別宮貞雄の曲の良さをこれだけ見事に表現できるオペラ歌手は少ないでしょう。
中田喜直さんも鬼籍に入られて10年以上経ちましたが、生前にこんな丁寧に歌われた「霧と話した」を聞いて欲しかったと思います。日本語を慈しむようにそっと楽譜の上に置きにいっているかのような歌唱で、最後の山場まで引っ張りました。実力は至る所で感じます。
北原白秋作詞、山田耕筰作曲の「曼珠沙華」のオドロオドロシイ雰囲気を表現するのには元の声質が違い過ぎますが、ドラマティックな声も持っていますよとばかりに果敢に挑戦した演奏でした。1分強の♪今日は♪の上昇音のポルタメントの歌い回しなど、流石に上手いですね。どんな曲でも歌えるという実力を見せつけた歌唱でした。
小林秀雄の名曲「落葉松」は聴き惚れました。伸びやかで艶やかで、歌詞の明瞭さも好印象ですし、子音の歌い方も丁寧で、お手本のような歌唱でしょう。テンポ・ルバートのかけ方はかなり意識しているように感じました。繰り返しの多い野上彰の歌詞を聴衆にどのように届けようかという気持ちの入り方が感じられます。
デビュー以来ずっとピアノ伴奏を受け持ってきた山岸茂人さんのピアノの巧さが森さんの歌唱を引き立てているのは間違いありません。ぴったりと寄り添い、テンポの捉え方も情感の高め方も息が合っており、ソプラノとピアノの一体感は格別でした。5分あたりの余韻を感じせる展開は素敵でした。
6曲目「さくら横ちょう」は大変素晴らしい出来栄えだと言えるでしょう。緊張感のある出だしのロングトーンが見事に決まりました。音程の良さは彼女の特質の一つで、どんな曲でも、どのような感情を込めようと、正確な音の幅に声をのせており、リスナーのストレスはありません。時折挟み込まれる装飾音符も心地よく感じられます。別宮貞雄の曲の良さをこれだけ見事に表現できるオペラ歌手は少ないでしょう。
中田喜直さんも鬼籍に入られて10年以上経ちましたが、生前にこんな丁寧に歌われた「霧と話した」を聞いて欲しかったと思います。日本語を慈しむようにそっと楽譜の上に置きにいっているかのような歌唱で、最後の山場まで引っ張りました。実力は至る所で感じます。
北原白秋作詞、山田耕筰作曲の「曼珠沙華」のオドロオドロシイ雰囲気を表現するのには元の声質が違い過ぎますが、ドラマティックな声も持っていますよとばかりに果敢に挑戦した演奏でした。1分強の♪今日は♪の上昇音のポルタメントの歌い回しなど、流石に上手いですね。どんな曲でも歌えるという実力を見せつけた歌唱でした。