激安エアラインの時代 (平凡社新書) の感想

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タイトル激安エアラインの時代 (平凡社新書)
発売日販売日未定
製作者杉浦 一機
販売元平凡社
JANコード9784582856323
カテゴリビジネス・経済 » 産業研究 » 交通 » 空運

購入者の感想

今年からANA系のピーチが就航し、日本でも本格的なLCC時代の到来ということで本書を手に
とりました。それにしても今までの航空運賃は高すぎました。国の政策が国民不在だったことが
あらためて分かりました。

本当に航空運賃が安くなれば、首都圏と地方とがグッと近くなり、大きな経済効果も期待されます
が、どこまで運賃が下がるか本当のところは蓋を開けてみるまで分からない、というのが本書を
読んだ感想です。航空運賃の自由化だけではなく、これまで巨大な費用をかけ高い利用料のままの
地方飛行場の問題あるいは関空のような使い勝手の悪い飛行場をどうするのか。

日ごろ馴染みのない航空業界の再編や航空会社どうしの連合(アライアンス)、低価格でありながら
事故の少ないLCC整備の仕組みなどなど知ることができました。

しかし、専門的な内容とともに専門用語が多用されており、読むのに苦労しました。その割には
詳細な部分まで理解できず読み飛ばしてしまった部分も多かったです。

国内路線についてもっと分かりやすく解説して欲しかったと思います。

 ピーチ航空が、ついに日本発のLCCとして参入してきました。大阪〜鹿児島間(4280円〜)、大阪〜韓国(5,280円)と、とんでもない低価格で、発着料金が設定されています。今までも、スカイマーク、エアドゥ、スタースターフライヤー、ソラシドエアなど、格安航空会社と呼ばれる会社は存在していました。しかし、これらのキャリアは、あくまで、JALやANAなどのレガシーキャリアよりも低価格な金額を実現しているだけで、基本的な運営方式は今までとは変わらず、LCCとは別物です。

この著書では、LCCは、様々な点で、従来のキャリアと異なる経営方針と述べられています。具体的には、
・変動運賃制
・チケットの直接購入
・高い搭乗率
・機種の統一
・モノ・クラス(普通席のみ)
・ポイント・ツー・ポイント運行
・短時間での折り返し運行
・人気のない空港や、格安ターミナルを利用
・付帯サービスは有料
などです。

 特に特徴的なのは、LCCは、様々な付帯サービスが有料となっている点です。食事や飲み物はおろか、荷物も大きさに応じて持ち込みにお金がかかる場合がほとんどです。こういった、「変動賃金性」や、「各種有料サービス」をうまく理解していないと、場合によってはLCCの料金が、他の航空会社の料金とあまりかわらないということにもなりえます。LCCは、うまく使えば格安だけど、自分で工夫する必要がある自己責任重視のサービスです。

 これだけ、徹底したコスト削減を行なっているLCCなので、安全性に疑問を感じる方も多いようですが、現実には、安全性は十分である可能性が高いと言われています。というのも、同一の期待しか利用しないことや、複雑なサービスが存在しないことなどから、経営スタイルがシンプル故に、飛行機の整備から管理までがシンプルで、逆に、事故が発生しにくい点も多いからです。

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