アメリカ人弁護士が見た裁判員制度 (平凡社新書) の感想
参照データ
タイトル | アメリカ人弁護士が見た裁判員制度 (平凡社新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | コリン・P. A. ジョーンズ |
販売元 | 平凡社 |
JANコード | 9784582854435 |
カテゴリ | 社会・政治 » 法律 » 司法・裁判 » 一般 |
購入者の感想
アメリカ人弁護士の視点で語られる、斬新な一冊。
類書であまり指摘がなかった点として、
裁判官が裁判員に説示(説明)をする場面が密室で行われ、
しかも裁判員には守秘義務が終生課されるので、
裁判官がそこで何をどのように言ったか明らかになることがない、ということ。
これは、裁判官が結論を誘導することができるということだ。
アメリカの陪審員制度では、公開の場で行われるため、
万一そのようなことがあったら、弁護士が黙っていない。
本書ではこのような裁判官有利となっている点をいくつも指摘している。
つまり、この制度は裁判員には手かせ足かせで不自由だが、
裁判官にはその権限を最大にすることに腐心しているようなのだ。
一方で、著者は裁判員制度には希望も持っているようであり、
司法制度にプラスの影響をもたらすことを期待して本書は終わる。
しかしレビュアーとしては、希望よりも危機感を持った、というのが実感である。
類書であまり指摘がなかった点として、
裁判官が裁判員に説示(説明)をする場面が密室で行われ、
しかも裁判員には守秘義務が終生課されるので、
裁判官がそこで何をどのように言ったか明らかになることがない、ということ。
これは、裁判官が結論を誘導することができるということだ。
アメリカの陪審員制度では、公開の場で行われるため、
万一そのようなことがあったら、弁護士が黙っていない。
本書ではこのような裁判官有利となっている点をいくつも指摘している。
つまり、この制度は裁判員には手かせ足かせで不自由だが、
裁判官にはその権限を最大にすることに腐心しているようなのだ。
一方で、著者は裁判員制度には希望も持っているようであり、
司法制度にプラスの影響をもたらすことを期待して本書は終わる。
しかしレビュアーとしては、希望よりも危機感を持った、というのが実感である。