世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方 の感想

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参照データ

タイトル世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方
発売日2015-01-24
製作者ドネラ・H・メドウズ
販売元英治出版
JANコード9784862761804
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会一般

購入者の感想

本書を手に取る読者には、すでにこの本がシステムダイナミクスとシステムシンキングについて書かれた書籍であることを知っている人も多いと思う。そうした人にとっては2008年の原著の出版からようやく翻訳が出たかといった印象だろう。すでに原著も良くご存知であろうから説明も不要である。
一方でこの本を偶然目にした読者にとっては、この本を難解だと感じるかも知れない。システムダイナミクスとは、時間の経過とともに変動するものごとを、一定の手順とフローダイアグラムそしてシミュレーションツールを通じて、構造を理解できる形に表現する手法のこと。システムシンキングとは、システムダイナミクスで用いられる思考技法のこと。そんなふうに説明されてもすぐには理解できるわけがないのだ。
この本を読むならば他の複数の書籍と一緒に読むことをお勧めする。同じ著者の書籍も良いが、私がオススメするのはピーター・センゲ氏の『学習する組織』および『学習する学校』である。こうした本に目を通したあとで、本書を改めて手にとってみると最初に抱いた難解な印象は消え、原著の副題が『A Primer(入門書)』とされていることが腑に落ちるはずである。

(私は英治出版の読者モニタープログラムにより無料で書籍を受け取りました。良い評価を書くよう促されてはおらず、レビューはあくまでも個人としての見解です。)

「システムの動きを理解すること」について全体像を俯瞰できる入門書。身近な具体例でもって用語を分かりやすく解説してある。また、システムについても図を使って外観でき、理解しやすい。

また、システムに問題を生み出す構造的なパターンである「落とし穴」や、そこからの「脱出法」も多く示されている。ただ、「脱出法」には単純なものが多く、その他の影響を考えると別の方法もあるだろうという感は拭えない。

欲を言うと、第2部以降に見られる、より複雑な場面で、ループ図がないのが残念だった。第1部で基本的な概念を押さえていただけに、よりシステムの流れの理解を深めるために図やグラフが数例あるとよかった。

とはいえ、巻末には「用語集」や「システムの原則のまとめ」などの付録があるので、内容を再確認しやすい。さらに「システム思考」について学びたい人には「解説」や「参考文献」が役に立つであろう。

※今回、英治出版の読者モニタープログラムにより無料で書籍を受け取りましたが、良い評価を書くよう促されてはおらず、レビューはあくまでも個人としての見解であることをお断りしておきます。


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