百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY [普及版] の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY [普及版]
発売日販売日未定
製作者池澤 夏樹
販売元Think the Earthプロジェクト
JANコード9784901818001
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

 物質的な豊かさを求め人々はあらゆる努力し、文明を発達させ、様々な不可能を
可能としてきた。未開の地を切り開き、科学技術を発展させ、自然を克服してきた。
そして、多大なる成果を得た一方で、その副産物としてのつけや行きすぎ、人々の
争いや搾取がひどくなり、豊かさを追求するという本来の目的が逆に人類を不幸に
陥れるような事態が各地で頻発するようになった。

 この本は、そういった行きすぎによる「つけ」の部分を100年の愚行として
象徴的な写真により、人々に訴えかける。教科書に出ていたような有名な写真も
あるが、これだけまとめてジャンル分けして集められると、いやでも我々自身の
愚行を改めて認識せざるを得ない気持ちになる。

 ただ、改めて思うことは、環境破壊であれ、動物実験であれ、人権抑圧であれ、
戦争であれ、これらの行いそのものがそもそもの目的であったケースというのは
少なくて、何か(まっとうな)目的を達成しようとした結果として、起きた(起こ
した)ことが「愚行」であるというケースが多いのではないかということ。
 そのことにきちんと向き合わなければ、何が問題なのかがよく分からないし、
この本を読んでいる自分自身も末端においては加害者に名を連ねていることにす
ら気づかないままでいてしまう可能性もある。

 さらに、近年、地球の環境を守るための手段として「温暖化防止」「二酸化炭素
削減」などの取り組みがなされているが、これらは目的達成のための手段としては
間違ったことではないのだけれど、非常に一面的であり、もっと直接目を向けなけ
ればならない地球環境破壊活動がたくさんあるだろうという気づき。

 最後に、最近では低年齢労働者の問題やテロ、拡大する戦争などここには収録
されていない新たな形の愚行も増え続けていることにも思いが巡った。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY [普及版]

アマゾンで購入する
Think the Earthプロジェクトから発売された池澤 夏樹の百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY [普及版](JAN:9784901818001)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.