東電国有化の罠 (ちくま新書) の感想

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タイトル東電国有化の罠 (ちくま新書)
発売日販売日未定
製作者町田 徹
販売元筑摩書房
JANコード9784480066725
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 産業研究 » 資源・エネルギー

購入者の感想

元来発電は国策として行われてきました。その流れが今も続いています。日本の電力各社はすでに準国有企業であり、今更「国有化の罠」というのはどうかなと思います。筆者はお金の動き・コスト面からその不合理を追求しているが、電力会社は民間企業の仮面を冠った国有企業であり、そのダブルスタンダードが顕在化したに過ぎません。発送電分離や、自然エネルギーの割合を大きくすること等議論されていますが、安全保障という根本を見直さない限り空論であると感じます。

かつて電力各社は原発の導入に慎重でした。事故が起きた場合のリスクが大きいこと、保障しきれないことなど原発建設に当たっては採算が合わないことを事前にシミュレーションしていたのです。政府は国策事業と位置づけ全面的なバックアップ体制を敷くことを条件に建設・開発を行わせてきました。東電を筆頭とした電力各社の経営体質としてパフォーマンスを向上させる等の取り組みが弱く、甘い経営が許されてきたのは事実です(電気料金への上乗せ等)。

本著は、東京電力の国有化という、我々には一見すると良き様に思われることが、実はドロドロに絡む暗闇の中の罠であり、その罠は“われわれ国民に仕掛けられた「負担」”であると述べる。この本は、レビューを見てからではなく、即読んでほしい!
大震災における、東電の福島第一原発と東北電力の女川原発の被害の著しい異なり方。
そして、それに絡む原子力保安院の疑惑行動。株価暴落に際して、金融庁が危機直面の東電にとった措置⇒約二兆円の緊急融資⇒東電の国有化。
この二兆円は、被災者関連にはビタ一文使われない。それには、我々の払った税金が肩代わり、その額二百兆円を超すという。いつものことながら、何かがあると、すべて国民負担なる策に持っていく。東電、諸庁、メガバンクのダーク・トロイカの諸行は、本書でお読み下さい。
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筑摩書房から発売された町田 徹の東電国有化の罠 (ちくま新書)(JAN:9784480066725)の感想と評価
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