わたし開花したわ の感想

最初は「りんね」のエンディング曲で知って
曲のクオリティ＋自分もドビュッシーが好きなので
パスピエという名のバンドはとても気になっていました。
あれから何年か経って、今年になってから「ネオンと虎」を聴いて確信して、
メジャーデビュー第１作のこのミニアルバムも購入しました。
もっと早くに聴けばよかった！というのが感想です。
どれもこれも特定できないほどすごい曲なのですが
個人的には１曲目の「開花前線」を初めて聴いたとき
なにか気に当てられたような、ものすごい衝撃を受けました。
あと、「夕暮れは命の海」では、作詞をされているなつきさんの感受性の豊かさ、繊細さを強く感じますし
その詞をひきたてるような音楽、すべてがあいまって、神秘的な雰囲気をかもしだしていると思います。
あ～、このテーマがなつきさんの手にかかるとこういう歌詞になるんだなぁ～
才能とセンスが本当に豊かな方ですね。
どちらもライブでの人気曲ってわけではなさそうですが
とてもすてきな曲だと自分は思います。

インパクトあるイントロで一気に惹き込まれ
思わず口ずさんでしまいたくなるキャッチーなサビでトリコになる。
どの曲も出し惜しみせずに作り込んでいる感じがします。
ちゃんとどの楽器にも存在感があって
なかでもキーボードが前面に出てるところが個人的には好みです。

特にリード曲の「電波ジャック」が素晴らしい。
クセになるシンセ音のイントロがガツンと来て
最後まで期待を裏切らずに加速し続ける。
このバンドの特徴が最もよく表れている、まさに名刺代わりとなる一曲。
間奏でギターが唸る音に合わせて女の子が踊るPVは必見です。

あと、ボーカルをYUKIと評するレビューを見てなるほどなと思いました。
良くも悪くも作り込んだキュートな声で
ライブで再現できるのか心配になるピーキーな歌い方。
「真夜中のランデブー」をYUKIの新曲だと言われたら信じる人多そうですね。

80年代のニューウェイブの影響が感じられる音楽が好きな人に
特にオススメしたいアルバムです。
今後の活躍を期待させる最高のデビュー作だと思います。