炎上―吉原裏同心〈8〉 (光文社時代小説文庫) の感想

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タイトル炎上―吉原裏同心〈8〉 (光文社時代小説文庫)
発売日販売日未定
製作者佐伯 泰英
販売元光文社
JANコード9784334742089
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 歴史・時代小説

購入者の感想

吉原会所の用心棒、神守が通う道場へ、猿を連れた三人の武芸者が現れる。道場破りなのだが、なぜか神守が道場に通っていることを知っていた。神守は3人目の武芸者と立ち会うのだが、その武芸者、異様にも肩に猿を乗せている。
この猿が、殺人猿であった。彼ら3人は街の道場破りを繰り返す。

この三人衆が現れてより吉原では様々な事件が起こり、女郎の足抜けなどもあって神守と会所の男衆は必死に捜索を続ける。さらに謎の白装束集団が吉原に現れ…。
実はこの一連の事件の背後には幕府政権に絡む陰謀が隠されていた。

神守と姉様の仲は相変わらず微笑ましい。季節は菊見の頃、二人して早起きし出かける様がなんともいい。
神守が『腰折れ』呼ばわりする、場面場面で浮かぶ俳句が、血みどろのすさまじいシーンでも、息詰まるような緊張の時でもふう、と息を抜いてくれるのもこのシリーズならではだと思う。
薩摩示現流、の豪快さ、眼志流の繊細な技も見逃せない。
このごろ毎回顔を出している「身代わり左吉」に活躍も読ませどころである。

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