柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) の感想
参照データ
タイトル | 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 桐野 夏生 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784167602062 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 |
購入者の感想
まるで磁石にひきつけられるように没頭してしまいました。わずかの時間でも先を読みたくなり、あっという間に読み終わります。失踪した女の子の結末がそのエネルギーになっているのは確かですが、それ以上に主人公の内面へ向かって深く深くえぐっていくような展開に、実は失踪して探し続けていたのは自分自身だったということに気づきます。
前半は石山、後半は内海と”脇役”は変わりますが、一貫してカスミの中へ向かうという軸はぶれません。実に凝縮された一級のミステリーだと思います。
ラストは意見が分かれるところではありますが、終章の前でこの物語は終わっています。しかしあえて”付け加えられた”この最後はインパクトが強すぎて、評価が分かれるのでしょう。私は最後の一行がこれ程強烈な小説はそうそうないと思います。
前半は石山、後半は内海と”脇役”は変わりますが、一貫してカスミの中へ向かうという軸はぶれません。実に凝縮された一級のミステリーだと思います。
ラストは意見が分かれるところではありますが、終章の前でこの物語は終わっています。しかしあえて”付け加えられた”この最後はインパクトが強すぎて、評価が分かれるのでしょう。私は最後の一行がこれ程強烈な小説はそうそうないと思います。