サクラ咲く (光文社文庫) の感想
参照データ
タイトル | サクラ咲く (光文社文庫) |
発売日 | 2014-03-12 |
製作者 | 辻村 深月 |
販売元 | 光文社 |
JANコード | 9784334767044 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » た行の著者 |
購入者の感想
BOOK WITH YOUの中学生向け連載小説とあって、辻村さんの普段の学生もの作品に見られる、青春の鋭い痛々しさや毒々しさは薄めで、どちらかと言うと全体的に爽やかな印象。
だけれど、それでも辻村さんにしか描けない青春の中での悩みや葛藤、懐かしさ、いたいたけな真っ直ぐさが登場人物たちやお話からヒシヒシと伝わってきて、ただただ中学生向けに優しく書かれた爽やか青春物語ではない、ということがハッキリと分かります。
三作からなる短編集で、連作では無いものの、辻村さんの特徴とも言える細やかなリンクは顕在。「あっ!もしやこの人は○○に出ていたあの人?」と、今回も密かに楽しむことが出来ます。
個人的には、三作目の「世界で一番美しい宝石」が一番好きなお話。活発な子たちと目立たない自分たち…身に覚えのある懐かしさに胸をギュッと締め付けられながらも、「学校は誰のものなのか」と言う言葉の意味と共に、やはり爽やかな読後感。
こうしてみると、やっぱり私は辻村深月さんの学生ものが好きだなぁ…と思う。青春を描いた作品は五万とあるけれど、辻村さんほど痛々しくも愛おしい10代を描ける人はいない。
ただ、やっぱりちょっと表紙のイラストに、手に取るのを一瞬気後れしてしまうのは否めません(笑)0
だけれど、それでも辻村さんにしか描けない青春の中での悩みや葛藤、懐かしさ、いたいたけな真っ直ぐさが登場人物たちやお話からヒシヒシと伝わってきて、ただただ中学生向けに優しく書かれた爽やか青春物語ではない、ということがハッキリと分かります。
三作からなる短編集で、連作では無いものの、辻村さんの特徴とも言える細やかなリンクは顕在。「あっ!もしやこの人は○○に出ていたあの人?」と、今回も密かに楽しむことが出来ます。
個人的には、三作目の「世界で一番美しい宝石」が一番好きなお話。活発な子たちと目立たない自分たち…身に覚えのある懐かしさに胸をギュッと締め付けられながらも、「学校は誰のものなのか」と言う言葉の意味と共に、やはり爽やかな読後感。
こうしてみると、やっぱり私は辻村深月さんの学生ものが好きだなぁ…と思う。青春を描いた作品は五万とあるけれど、辻村さんほど痛々しくも愛おしい10代を描ける人はいない。
ただ、やっぱりちょっと表紙のイラストに、手に取るのを一瞬気後れしてしまうのは否めません(笑)0