ルリボシカミキリの青―福岡ハカセができるまで (文春文庫) の感想
参照データ
タイトル | ルリボシカミキリの青―福岡ハカセができるまで (文春文庫) |
発売日 | 2012-09-04 |
製作者 | 福岡 伸一 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784167844011 |
カテゴリ | 文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » は行の著者 |
購入者の感想
他のレビューでも書かれているように、これは福岡伸一さんの
エッセイ集です。1つのエッセイは2ページ半くらいなんだけど、
それぞれが、非常に充実しており、また、話のオチもある。
この本のなかで、著者は「福岡ハカセ」という名前で登場し、
自分のことを、3人称的に書いている。
ふと、夏目漱石の『吾輩は猫である』を思い出した。
福岡さんの文章のうまさは、あいかわらずで、
まさに、科学者というよりも、「作家」という感じ。
エッセイの内容はいろいろで、
Y染色体の発見の話(「ミールワームの大仕事」)だったり、
ウイルスの話(「放蕩息子の帰還」)だったり、
科学的発見の捏造の話(「空目」)だったり、
子ども時代にムシ採集にあけくれた話だったり、
村上春樹の『1Q84』の謎解きだったり、
料理教室に通ったときの話だったり・・・・
そのどれもこれもが、ほんとうによくできていて、
気がつくと、すぐに福岡ワールドに入り込んでしまう。
そして、軽くて読みやすいエッセイ集でありながら、
「私たちは事実を虚心坦懐に見ているのではない。
私たちは見たいものを見ているのだ。」
といった、科学をするうえで、そして、私たちの日常にも
参考となるような、真摯なメッセージもちりばめられている。
近所の書店では、「この本はカミキリムシの本ではありません」
というPOPがかざられていた。
カミキリムシが好きな人も、そうでない人も、オススメです。
エッセイ集です。1つのエッセイは2ページ半くらいなんだけど、
それぞれが、非常に充実しており、また、話のオチもある。
この本のなかで、著者は「福岡ハカセ」という名前で登場し、
自分のことを、3人称的に書いている。
ふと、夏目漱石の『吾輩は猫である』を思い出した。
福岡さんの文章のうまさは、あいかわらずで、
まさに、科学者というよりも、「作家」という感じ。
エッセイの内容はいろいろで、
Y染色体の発見の話(「ミールワームの大仕事」)だったり、
ウイルスの話(「放蕩息子の帰還」)だったり、
科学的発見の捏造の話(「空目」)だったり、
子ども時代にムシ採集にあけくれた話だったり、
村上春樹の『1Q84』の謎解きだったり、
料理教室に通ったときの話だったり・・・・
そのどれもこれもが、ほんとうによくできていて、
気がつくと、すぐに福岡ワールドに入り込んでしまう。
そして、軽くて読みやすいエッセイ集でありながら、
「私たちは事実を虚心坦懐に見ているのではない。
私たちは見たいものを見ているのだ。」
といった、科学をするうえで、そして、私たちの日常にも
参考となるような、真摯なメッセージもちりばめられている。
近所の書店では、「この本はカミキリムシの本ではありません」
というPOPがかざられていた。
カミキリムシが好きな人も、そうでない人も、オススメです。