ジブリの教科書6 おもひでぽろぽろ (文春ジブリ文庫) の感想

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参照データ

タイトルジブリの教科書6 おもひでぽろぽろ (文春ジブリ文庫)
発売日2014-03-07
販売元文藝春秋
JANコード9784168120053
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » イラスト集・オフィシャルブック

購入者の感想

中野翠氏に民青センスとこき落とされ、宮崎駿氏に百姓の嫁になれとアニメの演出家が叫ぶ映画といわせた作品。
また、映画公開当時、評価が1点から5点まで大きく割れた作品である。

昨年公開された2つのジブリ作品まで加えても、実は、私がやはり一番好きなのはこの作品なのである。

この作品は、ロードムービーの側面とteens もの側面のあわせもっていると思うが、
例えば、ロードムービーとしては「パリ、テキサス」、「イージー・ライダー」、「Walkabout」
teens ものとして、「大人は判ってくれない」、「ブレックファスト・クラブ」、「アウトサイダー」あたりが私のベストで、
これらの作品については、どうして好きなのか簡単に人に説明ができる。

厄介なのは、「おもひでぽろぽろ」で、どうして好きなのか実は私は今に至るまで、うまく言葉にできていないのである。

この本は、これまでのこのシリーズのように、過去に出版された記事と、新たに書かれた記事からなっている。
過去の記事としては、ロマンアルバムが中心となっている。

秀逸な記事と思ったのは、岩井俊二の、作品を通して、時代の意味を考察したエッセイ、ノスタルジーの正体と
「しわ」の監督イグナシオ・フェレーラスの作品解説であった。

岩井俊二はエッセイの中で、その”時代”を表す”感覚が消失したこと”を丁寧に描いて見せ、
新たな時代に我々が生きていることを示す。
フェレーラスは”今までで最も美しいendingを描いた作品として作品を評価する。

全てが言い尽くされているわけではないが、endingの美しさを説明したフェレーラスの言葉は
私の作品への気持ちを一部適切に言い表しており、初めて作品への思いを言葉に置き換えられた感じがした。

鈴木敏夫の制作をめぐる裏話は秀逸で、高畑監督が作品制作中に、いつものように”お勉強”に傾倒していく様を面白く語っており、
今回の監督の標的が、紅花とひょうたん島で、それにつき合わされ、翻弄される様が、愉快に語られている。

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