人生は廻る輪のように (角川文庫) の感想

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参照データ

タイトル人生は廻る輪のように (角川文庫)
発売日販売日未定
製作者エリザベス キューブラー・ロス
販売元角川書店
JANコード9784042920014
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

 まさに波乱万丈というのがふさわしい。
「死ぬ瞬間」などを著しターミナルケアのパイオニア
として知られる医師エリザベス・キューブラー・ロスの自叙伝。
 この本を読んで思うことは「一個人の実体験ほど
人間の興味を引く話はない」ということである。
 私には以下のことばが強く印象に残った。
「名のあるグル(尊師)やババ(尊者)などいなくても
人は成長できる。人生の師は子ども、末期患者、掃除婦
などあらゆるかたちをとって目の前にあらわれる。
 だれかを助けるということに限り、世のいかなる学説や科学も
他者に対して、こころを開くことを恐れないひとりの人間の
力にはかなわない。」
 これはロスが人生の中で大きな示唆を与えてくれた
ある掃除婦について語っ??部分である。
 特に前半部は(私の好きな言葉でもある)吉川英治師の
「われ以外、みな我が師である」という言葉に通じると思う。
 ロスがどのように持論を生み出したか、その背景を知ることが
できる興味深い一冊である。

この本を買おうかという人に、いまさらロス博士の略歴を紹介する必要もないであろう。この「人生は廻る輪のように:The Wheel of Life」は博士の自伝的著書である。

生まれもって「他者への献身」と「強靱な信念」というものを身につけていたとさえ思える、博士の半生と経験、つかみ取った生命観・宇宙観が余すことなく語られている。

重要なことは第一章で博士が語っているように、「(多くの人が)死と死後のいのちの研究に30年以上も費やしてきた私を死の専門家だと信じこんでいる」
「唯一の明白な事実、それは私の仕事が生の重要性の研究であるということだ」ということである。

「人生の個々のできごとは、たがいに噛み合わないように見えるかも知れない。
だが、私は経験を通じて、人生に偶然などはないということを学んできた。
起こったことは、起こるべくして起こったのだ」---- 人生は意味と価値に溢れている!!

科学物質主義がもたらした悪弊によって人類はここ数世紀、“酩酊”状態にある。覚醒しなければいけない。
そして、人々は死から目を背け、死を隠蔽してきた。だが、死を問わないことは、生を問わないことと同じだ。

正直に言って、この本の中には自分の理解を超える(超常)現象のことも書かれているが、
ロス博士が絶対に虚妄を語る人ではないだけに、それはそれとして、
いつか理解するときがくるだろうと、懐に暖かく抱いている。

「本物の兄弟姉妹のように、誰もが苦しみによって結ばれ、辛苦に耐えて成長していくためだけに存在している」
「地球に生まれてきて、あたえられた宿題をぜんぶすませたら、もう、からだを脱ぎ捨ててもいいのよ。
からだはそこから蝶が飛び立つさなぎみたいに、たましいをつつんでいる殻なの」

今、苦しんでいる世界中の人々にこのロス博士の本が癒しとなることを切に願う。0

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