ドグラ・マグラ (下) (角川文庫) の感想
参照データ
タイトル | ドグラ・マグラ (下) (角川文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 夢野 久作 |
販売元 | 角川書店 |
JANコード | 9784041366042 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
下巻は上巻で語られた「胎児の夢」・心理遺伝の実例が示され、それが古代中国にまで遡るという、時間の概念を超越した話を軸として展開し、謎解きもクライマックスを迎える。読後感はワカッタようなワカラナイような、まさに「戸惑面喰」である。「ドグラ・マグラ」は凡百の探偵小説と違い、一回読んでわかった、終わり、というような代物ではない。謎解き自体が出口のない円環・「堂廻目眩」であるため、様々の解釈をすることが可能であろうし、何度か読んでいるうちに、作者の思想を読み取られる方もいるであろう。この作品はまさに「探偵小説を超えた探偵小説」なのである。