企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続
発売日販売日未定
製作者ジェイ・B・バーニー
販売元ダイヤモンド社
JANコード9784478374528
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » オペレーションズ

購入者の感想

世の中には数多くの経営戦略の本が出版されているが、企業戦略論の3部作はその最高峰であり、この3冊の内容がしっかり頭に入れば、他の経営書は不要ではないかと思う程、内容が濃い。また、構成も非常に論理的で、思考力を鍛えるためにも非常に良い。但し、あまり普段からビジネス書を読まない人や、内容が難しい本を読んだ経験が少ない人にとっては、かなりハードルが高い本でもある。まずは上巻のみ購入して、読みこなせるレベルかどうかを判断するのが良いと思う

経営学、MBAの発展に伴い今日はあまりに多くの戦略論が存在する。
ポーターやミンツバーグは戦略論の中でも屈指の著名人であるが、この両者を比較してもあまり共通した意見を言っているようには思えない。
では数多の戦略理論からどれをどのように用いるべきか。各名著を真剣に読むことである程度理解できるはずであるが、そのためには莫大な時間が必要である。
そのような時に重要なのがその莫大な文献をうまく体系立ててまとめているテキストであり、本書はその中でも群を抜いたテキストである。
多忙な方は本書を読めばこれまでの戦略論に関する基礎は十分であろう。

著者は内部資源アプローチ(RVB)の権威であり、本書もそれに則した作りとなっている。
内部資源アプローチとは企業の強みや弱みを活かして経営環境に打ち勝つ術を論じるもの、すなわち企業の経営資源に競争優位の源泉があるとしたもの。
これはポーターに代表されるポジショニングアプローチ、直面している経営環境から戦略を導き出す、つまり市場環境の中に競争優位の源泉があるとしたものとは異なる戦略論のように感じる。
しかしRVBは企業の強みを用いて市場に対処する方法、ポジショニングは市場に合わせた対処を論じるという関係があり、環境に対する二つの対処方法という意味で補完関係にあるといえ、本書でもポジショニングと内部資源の関係がわかりやすいようにまとめてある(理論的基礎は上巻)。
特に企業の強み、弱みに関した分析にVRIO分析(RVB)、企業の機会、脅威に関した分析に5forces(ポジショニング)を用いた分析を行って各目的毎に分析を行っており、戦略論の主流がどのように組み合わされるべきかを読み解くことができるであろう。
また戦略と言っても全社戦略や事業戦略といった分類があるが、本書は中巻で事業戦略、下巻で全社戦略についてまとめてあり、従来の経営者向け、事業部向けといった一部の人に対したテキストではないことも注目に値する。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続

アマゾンで購入する
ダイヤモンド社から発売されたジェイ・B・バーニーの企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続(JAN:9784478374528)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.