新訂 字訓 の感想
参照データ
タイトル | 新訂 字訓 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 白川 静 |
販売元 | 平凡社 |
JANコード | 9784582128147 |
カテゴリ | 人文・思想 » 言語学 » 日本語・国語学 » 日本語研究 |
購入者の感想
例を挙げ無るので、他を類推してください。とにかく、ことばの根源から分かってきます。
つま【夫・妻・嬬】つまは端(つま)。ものの両側面をいう語である。それで一組のものが、たがいに相手を「わがつま」とよぶことができた。夫からは妻、妻からは夫をよぶ語で、のち妻の意に用いるようになった。新婚者の家も本家の端(つま)に作られ、「つまや」という。衣の裾(つま)、また妻戸などもいう。「若草の」は「双葉」の意で、「つま」にかかる枕詞にせる。
〔古事記〕〔万葉集〕の用例が示され、懇切な解説がある。夫・妻はともに婚礼のときの盛装の姿を示す字である。嬬は需声。需はもと雨乞いする巫女を意味する字であった。
このように、その言葉の語源・成り立ちから根本的に分かってくる。他の辞書が軽薄にさえみえてくる。これは一途に著者が言葉・文字の根源から判ろうとする国語学者の執念があったからだろう。漢字が親字ではなく、ひらがなに括弧の中に漢字を当てている。少し、例示しておこう。
さま【方・法】【状・様】こと【琴】【言・辞・詞】【殊・異・別】もの【物・者・鬼】す【為】【巣】【渚・洲】例文引用で一番多いのは万葉の歌である。
万葉仮名も次のように用いている。
正月(むつき)たつ春の波自米(初め)にかくしつつ相し笑(ゑ)みてば時じけめやも〔万4137〕これは、はじめ【初・始・肇】の一用例である。
つま【夫・妻・嬬】つまは端(つま)。ものの両側面をいう語である。それで一組のものが、たがいに相手を「わがつま」とよぶことができた。夫からは妻、妻からは夫をよぶ語で、のち妻の意に用いるようになった。新婚者の家も本家の端(つま)に作られ、「つまや」という。衣の裾(つま)、また妻戸などもいう。「若草の」は「双葉」の意で、「つま」にかかる枕詞にせる。
〔古事記〕〔万葉集〕の用例が示され、懇切な解説がある。夫・妻はともに婚礼のときの盛装の姿を示す字である。嬬は需声。需はもと雨乞いする巫女を意味する字であった。
このように、その言葉の語源・成り立ちから根本的に分かってくる。他の辞書が軽薄にさえみえてくる。これは一途に著者が言葉・文字の根源から判ろうとする国語学者の執念があったからだろう。漢字が親字ではなく、ひらがなに括弧の中に漢字を当てている。少し、例示しておこう。
さま【方・法】【状・様】こと【琴】【言・辞・詞】【殊・異・別】もの【物・者・鬼】す【為】【巣】【渚・洲】例文引用で一番多いのは万葉の歌である。
万葉仮名も次のように用いている。
正月(むつき)たつ春の波自米(初め)にかくしつつ相し笑(ゑ)みてば時じけめやも〔万4137〕これは、はじめ【初・始・肇】の一用例である。