こどものアレルギー (国立成育医療研究センターBookシリーズ) の感想

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アトピー性皮膚炎でお悩みの方へ、大人も含めて大いに参考になります。
21歳になる甥がアトピー性皮膚炎で、ここ5年間は特にひどい状況でした。
どうしても巷の情報に流されがちで、ある時期から「ステロイドは絶対に使わない」とかたくなに拒否、特に冬季は毎年、一定期間、家で寝込むばかりの日々を過ごしておりました。
さすがに生命の危険を感じたのか、観念して2013年末に近隣医療機関へ入院しステロイド外用で表面を整えることはでき、過去の教訓から「突然にステロイドをやめることはしない」と決め、前向きにいろいろと努力をしていこうとしているところです。
そんな中、彼の祖母が、知人からこの本のことを聞いてきました。曰く、よくまとまった良書である、と。
正にそのとおりでした。前書きからして、とても穏やかに、しかし力強く、アトピーを含めたアレルギー疾患へどのような姿勢で取り組むべきか、示唆がなされています。（願わくば「なか見！検索」で前書きだけでもみなさんにご覧いただけたら、その信頼性を実感していただけると思うのですが・・）
誤った知識の是正、治療の最先端（当書籍は2013年12月新刊です）の紹介、そして実際の「主治医」と表現されている「患者の親御さん」の心構えや姿勢についても前書き同様に、穏やかかつ冷静な書きぶりで、内容が整理されています。また、Q&Aにもページが割かれており、私たち一般市民の素朴な疑問へ丁寧に答えてくれています。私たちが「こうではないか」「これはおかしいかもしれない」などとおぼろげながら感じていたことに対し、お願いしているわけではないのに（笑）、ズバリと回答、解説がなされています。とても「腑に落ちる」感覚を持ち、希望が湧いてきました。
この本を、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー疾患でお悩みの方、本人も親御さんも親族の方も親しい方も含めて、みなさんにお薦めいたします。
もしこの本が「アレルギー」書籍カテゴリで上位にランクされれば、それだけ正しい知識が啓蒙されたことになり、不適当な情報に翻弄される方が減ることを意味しますから、そう願ってやみません。