理論物理への道標〈上〉―力学/熱学/力学的波動 (河合塾シリーズ) の感想

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参照データ

タイトル理論物理への道標〈上〉―力学/熱学/力学的波動 (河合塾シリーズ)
発売日販売日未定
製作者杉山 忠男
販売元河合出版
JANコード9784777214907
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 物理学 » 一般

購入者の感想

受験参考書、というとやはりどこどこの大学に最小限の手間で確実に入る、という観点に縛られがちになるだろうが、入ったあと強い学生をみればやはりそういった付け焼き刃的に知識をつけて目先の問題にばかりとらわれてきた学生ではなく、高校時代からアドバンストなことを取り組んできた学生が多い。

そしてそういった学生であれば最初から大学の主に教養のテキストなど、最初から受験参考書ではないもので勉強する場合も多い。

が、高校の物理と大学の物理にはギャップがある上、内容量も格段に違う。実際、大学であればこのテキストで扱う「力学」「熱力学」「統計力学」「振動・波動論」あたりの名前が付けられ、それぞれ数百ページのテキストになっている。それらをこなすのは容易ではなく、自分も結局は大学に入ってから初めてまともな理解ができた。

その意味でそこを接続したり、あるいは大学でも物理をそこまでがっつりやるわけじゃないが、高校よりは数学的な知識もまとまっていてスッキリと学ぶといったニーズ(これは一般向けとも言えるかもしれない)をみるとき、この本は一つの答えだろう。ただし、個人的には見通しが必ずしもいいテキストだとは思わない。理論物理の整然とした体系とそれを使うための数学を新たに導入すれば見通しが良くできるので、それで受験問題を解く上で(個別ではなく全体として)の見通しを上げる工夫はもう少しできるような気がする。よって一つ星を落とした。

河合塾の物理学シリーズの中でも最高峰の難易度のテキスト。
解法や定理、法則の導出はほとんどが微積が使われている。
掲載されている問題も、ほとんどが東大や東工大の問題で、恐らく後期試験の問題と思われる物ばかり。
駿台の「新・物理入門問題演習」と双璧をなす難易度と思った方が良い。
上・下巻に分かれており、上巻は力学、熱学、力学的波動の一部で構成されている。
偏微分を使った説明もあることから、さすがにこれは...と思ったが、最難関大学の物理学を将来志す受験生は、気合いを入れて読んでみるのも良いと思う。大学レベルの物理数学は章末のAppendixに詳しく載っているので、参考にしながら、偏微分等に挑戦してみて欲しい。

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