ウォッチメイカー 上 の感想

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参照データ

タイトルウォッチメイカー 上
発売日2014-10-30
製作者ジェフリー・ディーヴァー
販売元文藝春秋
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 日本文学研究

購入者の感想

本作品は、2006年発表、2007年邦訳の<リンカーン・ライムシリーズ>第7作目。

私が、本シリーズの第1作目「ボーン・コレクター」を読んだのは、2009年のこと。
1997年発表、1999年邦訳の作品ですから、刊行されて随分経ってからのことです。

それまで翻訳ものは日本語が読みづらいものもあったりして、苦手だったのですが、次第にこなれた訳の作品も出版されるようになり、2008年頃から、海外ミステリにも注目し始めた時、目に止まったのが本作品。
2007年、宝島社主催の「このミステリーがすごい!」と、文藝春秋社主催の「週刊文春ベストミステリー10」で、ともに1位にランキングされていたのです。

シリーズものは1作目から読む──という自分の性格から、順番に読んできましたが、目標は本作品にあったと言えます。

本シリーズ、「どんでん返し」の連続するジェットコースター小説という触れ込みで、確かに中途のサスペンスは一級品なのですが、「十分でない伏線」と「アンフェアな記述」が気にかかり、どうも完全に気乗りがしなかったのが本音です。
しかし、このふたつの弱点は、作を追う毎に解消され、前作「12番目のカード」はこれまでの最高傑作と、レビューしました。

本作品は、それを上回る傑作。
ライムVS凶悪犯の頭脳戦、というシリーズのお約束は守りつつ、「どんでん返し」の見せ方も、もはや職人芸ですね。

特に印象に残ったのは、次の2点。

【当初の謎を忘れていない】
本作品で物語の早くから提示されるのは、「なぜこの人たちが被害者に選ばれたのか」という謎。
本シリーズは、思わぬ方向に物語が展開するのが常なので、この謎がおざなりになるか懸念していましたが、「この物語であればこその合理的な解決」が準備されていた点を、高評価します。

【シリーズものらしさも十分】
準主役のアメリア・サックス刑事の個人的エピソードというサブ・ストーリーが、本筋と程よくマッチング。

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