ディズニーランドが日本に来た! 「エンタメ」の夜明け (講談社+α文庫) の感想
参照データ
タイトル | ディズニーランドが日本に来た! 「エンタメ」の夜明け (講談社+α文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 馬場 康夫 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062815239 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
余談から始めたい。
土曜の17時からオン・エアされているFM東京の長寿人気番組「アバンティ」をご存知の方は多いと思う。
最近こそあまり聴く事がなくなったが、番組が始まった当初は(もう20年近く前の話だが)、私も熱心な聴取者であった。
様々なゲストが、酒を片手に、Waiting Barで語るお喋りがすごぶる楽しいこの番組で、私が今も忘れられないのが、今書の第1章でも紹介されているディズニーランドの日本への誘致を巡る三菱、三井のプレゼンの攻防を、三井、オリエンタルランド側の仕掛け人堀貞一郎が、美声たっぷりに語っていた回である。
今書は、そのタイトルそのままに、途方もない“夢”の実現に向け奔走し、見事それを成し遂げた男たちの顛末と、彼らの先達と言える伝説の男たちの破天荒かつ深慮なエピソードを織り交ぜながら、日本に於けるエンタテインメントの創世記に、ショービジネスと広告界で疾走した者たちの、粋で熱い生き様の断片を描いている。
正に、昨今の高度経済成長期当時の日本を郷愁、再評価する流れに則った1冊と言えるが、そこはホイチョイプロの馬場康夫、その時代のトレンドや風俗、文化にも触れつつ、堅い話は抜きにして、片肘張らず楽しい読み物になっているのが嬉しい。
そして、最後に「アバンティ」ネタで締めるなら、その時、好奇心旺盛に堀の話に聞き入り、時にツッコミを入れていたのが、名前は伏せられているが、実は、番組の影のパーソナリティである他ならぬ馬場康夫本人であった。
正に本書は、十数年前より、書かれるべきして書かれる運命にあった作品なのである。
土曜の17時からオン・エアされているFM東京の長寿人気番組「アバンティ」をご存知の方は多いと思う。
最近こそあまり聴く事がなくなったが、番組が始まった当初は(もう20年近く前の話だが)、私も熱心な聴取者であった。
様々なゲストが、酒を片手に、Waiting Barで語るお喋りがすごぶる楽しいこの番組で、私が今も忘れられないのが、今書の第1章でも紹介されているディズニーランドの日本への誘致を巡る三菱、三井のプレゼンの攻防を、三井、オリエンタルランド側の仕掛け人堀貞一郎が、美声たっぷりに語っていた回である。
今書は、そのタイトルそのままに、途方もない“夢”の実現に向け奔走し、見事それを成し遂げた男たちの顛末と、彼らの先達と言える伝説の男たちの破天荒かつ深慮なエピソードを織り交ぜながら、日本に於けるエンタテインメントの創世記に、ショービジネスと広告界で疾走した者たちの、粋で熱い生き様の断片を描いている。
正に、昨今の高度経済成長期当時の日本を郷愁、再評価する流れに則った1冊と言えるが、そこはホイチョイプロの馬場康夫、その時代のトレンドや風俗、文化にも触れつつ、堅い話は抜きにして、片肘張らず楽しい読み物になっているのが嬉しい。
そして、最後に「アバンティ」ネタで締めるなら、その時、好奇心旺盛に堀の話に聞き入り、時にツッコミを入れていたのが、名前は伏せられているが、実は、番組の影のパーソナリティである他ならぬ馬場康夫本人であった。
正に本書は、十数年前より、書かれるべきして書かれる運命にあった作品なのである。