失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで の感想

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参照データ

タイトル失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで
発売日販売日未定
製作者大和 彩
販売元WAVE出版
JANコード9784872907070
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

無職になり、家賃が払えなくなった。そんな時、絶望して富士の樹海へ直行しなくても、生きるための選択肢はあるのかもしれない。今回紹介する『失職女子』は、「生活保護」を生きる選択肢に選んだ女性の物語だ。

「納税して日本社会に貢献したい」と思う大和さんは、国外の大学を卒業しながらも、国内企業の就職をめざす。日々、批判や暴力にさらされる家庭で育ったため、とにかく自分の食い扶持は稼ぎたいという強い思いを持っていた。

就職の条件はやりがいよりも何よりも安定! はじめて得た職はとても安定した企業ながらも、契約職員だったが、持ち前の能力が認められ1年ほどで正社員になった。これで安定を手に入れた! と大和さんは胸をなでおろす。彼女は、働く意思も責任感も強く、優秀な人材なのであろう。

しかし、正社員になって1年で彼女は休職するはめになる。会社で扱う商材から出る化学物質に対してアレルギー反応が出てしまったのだ。

退職して実家に戻り休養する道を選ぶが、両親から嫌がらせを受け、病気の治療を受けられる状態ではない。必死の思いで家から出て、派遣をつなぎながら生活する。「仕事ぶりにはなんの問題もないのよ。けど、ほら、年度末だから」の一言でクビになり、制度の谷間で失業保険も受けられず、家賃も払えなくなってしまう……。

彼女は役所の福祉課にかけこみ、相談をすることにする。生活保護の水際作戦の報道イメージなどから、支援を申し込むと、怒られたり説教されたりすると心配していたが、窓口の人はきちんと耳を傾け話を聞いてくれた。

とはいえ、なかなか仕事は決まらない。ハローワークを活用し、面接を受けるも100社連続不採用。一方で大家さんからは立ち退きを命じられ、部屋探しに奔走することに。結局、大和さんは、生活保護受給に踏み切ることになる。

大和さんの状況は非常に切羽詰まっており、自らの貧困に真正面から向き合っているが、語り口は優しく、時々クスリと笑ってしまうユーモアに満ちている。生活保護というテーマを身近に感じられる一冊。

【Reviewed By Synodos/シノドス】

私はこの本を読んで頼もしく思いました。
私は20代の頃失業しました。生活保護という制度を知らず自殺をしました。集中治療室で3日間意識不明で死んでもおかしくない状態でした。その後、障害者になってしまいました。あの時、自殺という手段を選ばなかったら・・・と考える時があります。
実家との折り合いが悪くなり、再び一人で暮らさざるを得なくなり、生活保護を受ける事になりました。
受けていた時は見えない「世間様」の「我々の税金で生きているなんてけしからん」という空気に怯えていました。
生活保護に対する「世間様」の風当たりの強さはなんなのでしょうか?
税金を納めているからですか?
自分は福祉制度を一生使わないで生きて行けると思っているからですか?
働いていないのに自分たちの税金で食べているのが頭に来るのですか?
社会とはともに支えあい助け合うものです。税金を納めているのは未来への自分のため、または友人や親戚のためと思うのはどうでしょうか?
今、私は生活保護を切って生活できるようになりました。税金を納める事ができるようになりました。仕事があることを嬉しく思う反面、仕事がない人たちへの罪悪感があります。
生活保護への批判的な意見があることが、この国が豊かでないことの証なのかもしれません。

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