スターリン・ジョーク (河出文庫) の感想

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参照データ

タイトルスターリン・ジョーク (河出文庫)
発売日販売日未定
販売元河出書房新社
JANコード9784309471921
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 名言・箴言 » その他の外国文学

購入者の感想

ジョーク集。

といっても「社会主義政治ジョーク」である。

こういう本の面白さはを説明するのは難しい。

実例でゆくしかないと思うので、2つだけ紹介させてもらおう。

1.

 強制収容所での労働の休憩時間、3人の男が集まって、お互いの身の上話を始める。

 1番目の男「俺は ****年、ポポフ(ある政治家の名)に反対して捕まったんだ、あんたは?」

 2番目の男「俺は ****年、ポポフに賛成して捕まったよ、あんたは?」

 3番目の男「俺がポポフだ。」

2.

 ルイセンコ(ソ連の農業アカデミー総裁)がバッタを使った実験を行う。

 彼はバッタの前脚をもぎとり、「飛べ!」と命令する。バッタは驚いて跳ねる。

 次にバッタの中脚をもぎとり、「飛べ!」と命令する。バッタはやはり跳ねる。

 最後に、彼は後脚をもぎとり、「飛べ!」と命令する。

 しかし、脚を全て取られてしまったバッタは飛ぶことができない。

 彼は結論を下す。

 「以上の実験から、バッタの聴覚器官は後脚に存在することが確認された」

古本屋で見つけて買ったのが10年前。

あまりに面白いので人に貸したら帰ってこなかった。

だから、上の小話は思い出して書いているのだが、

あらゆる点で壮大な実験であった「社会主義国家建国」のまっただ中で、

やはり壮大な迷惑を被っていた当時の人達の「ユーモア」は、

凡百のパーティージョークとは全く異なるものだ。

手にはいるなら、一度は読まれることをお勧めする。

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