大人になることのむずかしさ (岩波現代文庫〈子どもとファンタジー〉コレクション 5) の感想

大人とは。何をもって大人か。
そんなことを考えさせられる１冊です。
昔の習慣、慣習をもう一度見直してみることが大切かも。
そこには、現在の悩みを解決するヒントがあるかも。

　この本が現代文庫に入って、手に入れやすい形になったことが、単純にうれしいです。

大人になるには、イニシエーションは必要。

それによって、大人と子供に境界を引く。

日本など先進国は、大人と子供の境界が曖昧。

その線引きになる「儀式（イニシエーション）」が必要になる。

だが、それに対応するものが現代にない。

それが現代の近代社会の問題点。

それを克服するには、単層的な世界観ではなく、重層的な世界観を手に入れる。
その中で、その過程が、現代の大人になること。

少し古い本だが、今こそ読むと、得るものがあるはず。