覚えておきたい極めつけの名句1000 (角川ソフィア文庫) の感想
参照データ
タイトル | 覚えておきたい極めつけの名句1000 (角川ソフィア文庫) |
発売日 | 2012-08-25 |
販売元 | 角川学芸出版 |
JANコード | 9784044065102 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 詩歌 » 詩論 |
購入者の感想
俳句のスピリットを身につけるためにはまず名句に親しむことだとおもい購入。
さすがとおもえる名句ばかり。
ただ、残念ながら解説は一切ないので、それぞれの句の意味がわからないものもあり、それはそれで別途調べるしかないのかなと。
さすがとおもえる名句ばかり。
ただ、残念ながら解説は一切ないので、それぞれの句の意味がわからないものもあり、それはそれで別途調べるしかないのかなと。
季語による『歳時記』形式で名句を選ぶのではなく、観点を広くして、キーワード中心に名句を選んでいるのが本書。
【手足】蛍火手首ほそしと掴まれし 正木ゆう子
【親子】鰯雲子は消ゴムで母を消す 平井 照敏
【生きる】地の涯に幸せありと来しが雪 細谷 源二
【恋】きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり 高柳 重信
【怒り】脱ぎ捨てて外套の肩なほ怒り 福永 耕二
【学校】入学の吾子人前に押し出だす 石川 桂郎
【部屋】誕生も死も花冷えの寝間ひとつ 福田甲子雄
【名前】花よりも勿忘草といふ名摘む 粟津松彩子
【くらし】菜の花といふ平凡を愛しけり 富安 風生
【地名】ここは信濃唇もて霧の灯を数ふ 加倉井秋を
【死】万緑や死は一弾を以て足る 上田五千石
【手足】蛍火手首ほそしと掴まれし 正木ゆう子
【親子】鰯雲子は消ゴムで母を消す 平井 照敏
【生きる】地の涯に幸せありと来しが雪 細谷 源二
【恋】きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり 高柳 重信
【怒り】脱ぎ捨てて外套の肩なほ怒り 福永 耕二
【学校】入学の吾子人前に押し出だす 石川 桂郎
【部屋】誕生も死も花冷えの寝間ひとつ 福田甲子雄
【名前】花よりも勿忘草といふ名摘む 粟津松彩子
【くらし】菜の花といふ平凡を愛しけり 富安 風生
【地名】ここは信濃唇もて霧の灯を数ふ 加倉井秋を
【死】万緑や死は一弾を以て足る 上田五千石
分類に工夫をこらしていて、例句を見ながら思いがけない楽しみがあります。大分類を●、中分類を○でちょっと紹介すると、こんな感じ。
●自然 ○天象○地象○明暗
●動物 ○獣○猫○鳥○爬虫類○魚介○虫
●植物 ○春の花○夏の花○秋の花○冬の花○木
●人間 ○身体○人間関係○人生○感覚○精神
●生活 ○衣服○食○場所○構造物○家○行動○働く○行事○宗教○乗物○文化○時間○くらし○天災・人災
●様相 ○形○色○空間
●技法 ○比喩○擬人法○対比○列挙○係り結び○オノマトペ○リフレイン・対句○表記○古語○仏教語○成語○口語○音数
例えば○人間関係は、さらに「家族・家庭」「父」「母」「夫婦」「親子」「子ども」「師弟」に細分化されるのですが、「父」のところに「捕虫網買ひ父が先づ捕へらる 能村登四郎」があったり、「師弟」のところに「大根にしみ入るやうに諭しけり 佐藤郁良」があったり、選句のセンスも冴えわたっています。
また「俳句の基礎知識」として各ページ下部3センチほどにコラムがあり、さらに俳句クイズも多々、これは文庫一冊でそうとう楽しめます。角川学芸出版編ですが、編者代表として「はじめに」に名を連ねているのは片山由美子氏/櫂未知子氏。すばらしい仕事です。
●自然 ○天象○地象○明暗
●動物 ○獣○猫○鳥○爬虫類○魚介○虫
●植物 ○春の花○夏の花○秋の花○冬の花○木
●人間 ○身体○人間関係○人生○感覚○精神
●生活 ○衣服○食○場所○構造物○家○行動○働く○行事○宗教○乗物○文化○時間○くらし○天災・人災
●様相 ○形○色○空間
●技法 ○比喩○擬人法○対比○列挙○係り結び○オノマトペ○リフレイン・対句○表記○古語○仏教語○成語○口語○音数
例えば○人間関係は、さらに「家族・家庭」「父」「母」「夫婦」「親子」「子ども」「師弟」に細分化されるのですが、「父」のところに「捕虫網買ひ父が先づ捕へらる 能村登四郎」があったり、「師弟」のところに「大根にしみ入るやうに諭しけり 佐藤郁良」があったり、選句のセンスも冴えわたっています。
また「俳句の基礎知識」として各ページ下部3センチほどにコラムがあり、さらに俳句クイズも多々、これは文庫一冊でそうとう楽しめます。角川学芸出版編ですが、編者代表として「はじめに」に名を連ねているのは片山由美子氏/櫂未知子氏。すばらしい仕事です。