キップをなくして (角川文庫) の感想

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参照データ

タイトルキップをなくして (角川文庫)
発売日販売日未定
製作者池澤 夏樹
販売元角川書店(角川グループパブリッシング)
JANコード9784043820030
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者

購入者の感想

キップをなくした子どもがすべて駅の子になるわけではない。

なんらかの基準で選ばれた数人が駅の子となるが、未来永劫 駅の子としてネバーランドのような特別な世界に暮らすのでもなく、

いつかはここを卒業してもとの世界へ戻ることができる。

駅の子として暮らすのはおおよそ一学期間が平均なのだ。

そして、駅の子にはたいせつな仕事がある。

駅の子の仕事の場面はおもしろかった。

電車やバスを使った通学をしていた幼い日の私は、彼らのお世話になっていたのかもしれません。

わたしはいつか死ななくちゃならないってほんと?

人は死んだらどうなるの?

子どもが最初に死を意識するのはいつ頃が多いのだろうか。

この物語の中では、著者の池澤夏樹の死生観を知ることができる。

子ども向けに表現されているが、池澤の死生観をベースにしていることはたしかだ。

へぇ駅の子か!そりゃ面白いね だけではなく、子どもが感じている<死を納得できない気持ち>にしっかり答えを出しているところが、池澤夏樹らしくてよかった。

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