笑って死にたい の感想

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参照データ

タイトル笑って死にたい
発売日販売日未定
製作者遠藤 周作
販売元河出書房新社
JANコード9784309022185
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » あ行の著者

購入者の感想

本書は1996年9月に亡くなった遠藤周作の遺作集です.彼のエッセイ42編を選んで2013年9月に発刊されました.したがって書名は周作さんによりません.出版社の命名です.周作さんを懐かしむファンが今でも大勢いるのでしょう.周作さんは心映えの優しい人でした.ユーモアを連発して人を笑わせても,ブラック・ユーモアは嫌った.本書を読んでも分かるように,とにかく人を笑わせるのが大好きな人でした.笑って死んだかどうかは知りませんが,コロリと死にたかったのは確実です(105頁).本書第3章以下は「死」が主題です.周作さんは笑いとユーモア,プラスαで生きてきた人でしたが,晩年プラスαのところに死が忍び込みます.ともあれ,エッセイ42編は次の6つのカテゴリーに仕分けされ,章立てされ,本書となりました.各章は8編もしくは9編のエッセイから成ります.

第1章 不真面目に生きよう
第2章 私はあなたの人生の脇役
第3章 コロリと死にてえな
第4章 樹の下で茶を楽しむ
第5章 誰かが守ってくれた

私は後期高齢者に属する年寄りですが,今は未だ頭も身体も歳並に元気なつもりです.そんな自分ですから,第三章「コロリと死にてえな」に引きこまれました.老いぼれて,生きる屍のようになる前にコロリと死にたく望みます.周作さんは「一県に一ホスピスを」と題して一文を書いています.もし安楽死が法制化され,ホスピスがそれを担うとしたら,身内や家族の負担が大幅に減る.社会の負担も減る.頭がボケたまま,あるいは寝たきりになったまま死を待つ,そんな老人に私はなりたくありません.これから年々歳々,年を追うごとにこの国は高齢者社会へと進んでいく.今のうちに対策をたてるべきではないですか.遠藤周作さんの言葉に耳を傾けるべきではないですか.

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