肩書き捨てたら地獄だった - 挫折した元官僚が教える「頼れない」時代の働き方 (中公新書ラクレ) の感想

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タイトル肩書き捨てたら地獄だった - 挫折した元官僚が教える「頼れない」時代の働き方 (中公新書ラクレ)
発売日販売日未定
製作者宇佐美 典也
販売元中央公論新社
JANコード9784121505132
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 倫理学・道徳 » 人生論・教訓

購入者の感想

経産省官僚の肩書を捨てて、自分の力で生きていこうと考えた宇佐美氏は、当初は漢方事業をやる予定だった。しかし、出資企業に「まず会社でプログラマとして修業せよ」と言われて、早々に脱退してしまう。「自分の実力でどこまでやれるか試したい」っていうのなら、実力が何なのかを見極めてから行動すべきだし、ないならスキルアップしなきゃならない。どちらもしなかったのだ。これは単に無謀なだけである。
キャバクラ嬢の営業コンサルみたいな仕事を経て、宇佐美氏が見つけた仕事とは、官僚時代に培った行政手続きや行政法のノウハウを使って行う、補助金や許認可手続きのコンサルティングだった。分相応の仕事を見つけたということで、喜ばしい。
これだけで一冊書けば、官僚の独立物語として、いい作品になったと思うが、残念ながら、前半でネタが尽きてしまう。
本書の後半は、終身雇用制の行き詰まりだとか、他人をケーススタディとしたキャリア論がダラダラと書かれている。これといって目新しい話がない。誰でも語れる程度のネタである。

キャリア官僚だった筆者が官僚を退職=組織から離れ、社会的な死を味わった日々を赤裸々に記載しています。

偏差値勝負をしてきた高学歴の人間が組織から飛び出すと往々にして「迷える羊化」するのですが(牧羊犬=偏差値という指針がないと生きれない)、その経験をこうして書籍にして飯の種に出来るようになった筆者のずふとさ、逞しさ、生きる事への自信が窺えます。

役に立つ本ではないですが、若気の至りで組織を飛び出してしまった人には面白いと思います。えぇ、ハローワークで職探しの地獄みました。

著者がこれまでたどってきた人生上の葛藤を経て辿り着いた境地から、これからの働きかたや人生論を投げかけています。

キャリア官僚としてもそれなりの成果を挙げていた組織のエリートとしての地位を放棄してからの苦痛に満ちた人生体験を経て、著者が宇佐美典也としての独自の立場を築き再び社会とのつながりを回復していく過程は読んでいてとても引き込まれました。また本書の内容は、全て著者の実体験に基づいた血の通った人生論をベースとして展開されています。そのため、内容が濃くこれまでの著者の考えや生きざまが詰まった、まさに魂の一冊と言えると思います。

これほどの内容で800円程度なら相当お得でしょう。そもそも著者のことをブログを通して知ったのはごく最近なのですが、覇気のある切れ味鋭いブログの記事が読んでいて面白かったのでためしに本書を購入してみて正解でした。

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