たったひとつの「真実」なんてない: メディアは何を伝えているのか? (ちくまプリマー新書) の感想

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参照データ

タイトルたったひとつの「真実」なんてない: メディアは何を伝えているのか? (ちくまプリマー新書)
発売日販売日未定
製作者森 達也
販売元筑摩書房
JANコード9784480689269
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » マスメディア » メディアと社会

購入者の感想

メディアにスタンスがある事には気が付いてるけど
番組を見ていると忘れる事が多いですね。
やらせがある事を受け入れると一歩引いた目線で見る
事が出来る様になります。
テレビ番組の制作側からの本なので読んでいて、そうだよね~
と納得出来ますよ。
世間に流れる情報には制作側の思惑が乗ってるんですよ。

本書のタイトルには多少挑発的な印象を受けるが、本書の趣旨を端的に言えば“情報リテラシー”または“メディア・リテラシー”に関する実例検証、情報の送り手と受け手の関係性と現代的特性など、著者自身のテレビ業界での経験を踏まえた解説であると言って良い。私見だが、インターネットにおけるこれほど多くの双方向メディアが隆盛する現状にあって、著者が熱弁を振るう“情報リテラシー”の本質論や、本書が中核とするメディア・リテラシー論の当否は措くとしても、些かトピックやテーマについての“今更の感”は拭えない。著者の主張、例えばマス・メディア報道に関する各個人の“情報(メディア)リテラシー”の確立と情報の多元性(第1・2章など)、情報の観察・認識・順序といった各フェーズに伴って変遷しうる価値的様相、情報の伝達フェーズにおける主観的作用など(第3・4章)、具体的帰納的な論述は理解できるところながら、他方現今のテレビ離れとその偏向性が巷間、特に一般化・大衆化して久しいインターネットの双方向メディアなどを中心に喧しく論じられてきた情況・経緯を顧みると、本書での各トピックを含めた論旨の陳腐性は否めない。加えてこのページの上の「商品の説明」にある、情報の受け手である我々が「大切なことは正しく見、聞き、そして考えること」は格別ながら、著者の言う事象・事実の多元性、偏向性、主観の不可避性等は伝わってくるが、「私たちに不可欠となっているメディアを正しく使う方法」自体、明確に結論(帰納)されているようには思えない。かかる点が積極評価に躊躇う要因と言える。構成・内容は、同前「商品の説明」及び「目次を見る」に譲り、以下では個人的に気付いた点を幾つか指摘したい。

まず著者は略歴(表紙カバー表3部分)及び本文にもあるように、「テレビ・ディレクター」の出身である。そのためか本書対象の「メディア」はもっぱら、「テレビ」(報道)が主体となっている。それに異議がある訳ではないが、著者は第4章で「テレビ」報道に関して、その物理的制約や商業的本質性から、主観性(恣意性)、偏向性(部分性)、演出性(「ヤ ラ セ」の婉曲な態様と観て良い)などを具体的に縷々解説するが、何故か肝心要の情報の「捏

本書のタイトルには多少挑発的な印象を受けるが、本書の趣旨を端的に言えば“情報リテラシー”または“メディア・リテラシー”に関する実例検証、情報の送り手と受け手の関係性と現代的特性など、著者自身のテレビ業界での経験を踏まえた解説であると言って良い。私見だが、インターネットにおけるこれほど多くの双方向メディアが隆盛する現状にあって、著者が熱弁を振るう“情報リテラシー”の本質論や、本書が中核とするメディア・リテラシー論の当否は措くとしても、些かトピックやテーマについての“今更の感”は拭えない。著者の主張、例えばマス・メディア報道に関する各個人の“情報(メディア)リテラシー”の確立と情報の多元性(第1・2章など)、情報の観察・認識・順序といった各フェーズに伴って変遷しうる価値的様相、情報の伝達フェーズにおける主観的作用など(第3・4章)、具体的帰納的な論述は理解できるところながら、他方現今のテレビ離れとその偏向性が巷間、特に一般化・大衆化して久しいインターネットの双方向メディアなどを中心に喧しく論じられてきた情況・経緯を顧みると、本書での各トピックを含めた論旨の陳腐性は否めない。加えてこのページの上の「商品の説明」にある、情報の受け手である我々が「大切なことは正しく見、聞き、そして考えること」は格別ながら、著者の言う事象・事実の多元性、偏向性、主観の不可避性等は伝わってくるが、「私たちに不可欠となっているメディアを正しく使う方法」自体、明確に結論(帰納)されているようには思えない。かかる点が積極評価に躊躇う要因と言える。構成・内容は、同前「商品の説明」及び「目次を見る」に譲り、以下では個人的に気付いた点を幾つか指摘したい。

まず著者は略歴(表紙カバー表3部分)及び本文にもあるように、「テレビ・ディレクター」の出身である。そのためか本書対象の「メディア」はもっぱら、「テレビ」(報道)が主体となっている。それに異議がある訳ではないが、著者は第4章で「テレビ」報道に関して、その物理的制約や商業的本質性から、主観性(恣意性)、偏向性(部分性)、演出性(「ヤ ラ セ」の婉曲な態様と観て良い)などを具体的に縷々解説するが、何故か肝心要の情報の「捏

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