春秋左氏伝〈上〉 (岩波文庫) の感想
参照データ
タイトル | 春秋左氏伝〈上〉 (岩波文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784003321614 |
カテゴリ | 哲学・思想 » 東洋思想 » 中国 » 経書 |
購入者の感想
本書は、中国の春秋時代の歴史書である。儒学全盛の時代には、経書(聖書のようなもの)の一つとして絶大な人気を誇った。もともと大部の書物であるから、読破するのは大変であり、特に従来の翻訳には、不用意に訓読を用いており、辟易させられるものが多かった。しかし本書は、訓読法を一新し、普通の日本人に読める翻訳であり、少なくともその点での苦労はない。
ただし本書は楊伯峻の学説を基礎としているため、従来の解釈と異なる部分もまま見られる。また文庫の(中)(下)となるにつれ、翻訳がルーズに流れ、原文の難読個所などは意訳のしすぎではないかと思われる点も見られる。
しかしそれらを踏まえても、これほど日本語然とした左氏伝の翻訳書はなく、左氏伝を読もうとする人は、本書を手にして失敗することはないと思われる。
ただし本書は楊伯峻の学説を基礎としているため、従来の解釈と異なる部分もまま見られる。また文庫の(中)(下)となるにつれ、翻訳がルーズに流れ、原文の難読個所などは意訳のしすぎではないかと思われる点も見られる。
しかしそれらを踏まえても、これほど日本語然とした左氏伝の翻訳書はなく、左氏伝を読もうとする人は、本書を手にして失敗することはないと思われる。