フロム『愛するということ』 2014年2月 (100分 de 名著) の感想

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参照データ

タイトルフロム『愛するということ』 2014年2月 (100分 de 名著)
発売日2014-01-25
販売元NHK出版
JANコード9784142230358
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » テレビ » NHK系

購入者の感想

フロムの原著は、自分の認識不足から、名前は知りつつも読んだ事がなかったが、第一回の放送を見て大事な話だと思った。

人の思いや感情はその状況から、思想もその時代背景から濃厚な影響を受けるだろう。TVでは思想のエッセンスを印象深く見れたが、時代背景も書いてあるこの冊子は読みたかった。
100頁足らずで500円程であるが、多くのポイントが触れられている。

フロムは、愛が失われた原因は社会構造にある という立場から分析していると鈴木氏は語る。
原著が書かれた1956年のアメリカでは、既に資本主義社会が高度化・複雑化し、人々は歯車の様な存在となり、人々は愛の本質を見失いがちになっていたという。
現代の日本でも(他の国でもだろうが)社会が個人の生活や思いや感情、行動に影響しているだろう。

フロムは、第一次世界大戦であらゆるものが破壊される事を見て、なぜ戦争が起こるかという疑問、つまり人間の集団行動の非合理性の理由を知りたくなる。また、全ての公認のイデオロギーや公式宣言の類に極度に懐疑的に成った。
そしてフロイトと出会い、精神分析学を研究する。
当時ナチの弾圧が激化し、ドイツを逃れアメリカに渡るが、ファシズムを経験して「心理や精神だけを研究していても社会変革は望めない。社会制度と共に人間の行動原理を探って行く事も必要ではないか」いう思いからマルクスも研究し、新フロイト派と呼ばれた。
社会変革を考える上では、国家体制や政治を考える事も大事だが、社会から愛が失なわれている事も大きな問題だ というのが原著の趣旨、と鈴木氏は語る。

フロムのメッセージのエッセンスは
愛される自分より、愛せる自分になる事がずっと大切。
愛する為には、精神的に「成熟した大人」に 成る事が何より大切。
本当の愛を体験するためには、愛とは何かを深く学び、愛する為の技術を習得する必要がある。(男女が付き合う中で、相手を思いやったり、ぶつかったりするうちに価値観の擦り合わせが有り、人間的に成長する。)

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