森林からのニッポン再生 (平凡社新書) の感想
参照データ
タイトル | 森林からのニッポン再生 (平凡社新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 田中 淳夫 |
販売元 | 平凡社 |
JANコード | 9784582853803 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 |
購入者の感想
「森林」「林業」「山村」という3つの主題からなる本書を読んでいて、かつて、メディアで流されていた森林についての言説に、いかに固定化したイメージが多く、誤解が多いかということを感じた。例えば、古来から日本人は森を大切にしてきた印象があったが、さにあらず、江戸時代は禿山ばかりで、実は森林は戦後になって、国土全体で20%増えたのだという。ほかにも人工林は生態系が乏しいというのも、森林は二酸化炭素を吸収するというのも、森林は「緑のダム」であるというのも正確ではない。
林業でも、本書の「木材のうち、実際に使われているのは1割だけ」という指摘には、なるほどと思わされた。枝も葉も樹皮も皆捨てられるが、これらを有効活用してこそ、経済効率に合わないとされてきた日本林業の再生につながるという著者の主張に同意。
森林経営というと、環境、林学、経済学などが入り混じる難しい学問分野のような気がして、とっつきにくかったが、本書はとてもわかりやすく、日本が今直面する森林問題を概観することができた。終わった産業だと思っていた林業だが、他の産業と同様、日々進歩しているのだということを感じた。
林業でも、本書の「木材のうち、実際に使われているのは1割だけ」という指摘には、なるほどと思わされた。枝も葉も樹皮も皆捨てられるが、これらを有効活用してこそ、経済効率に合わないとされてきた日本林業の再生につながるという著者の主張に同意。
森林経営というと、環境、林学、経済学などが入り混じる難しい学問分野のような気がして、とっつきにくかったが、本書はとてもわかりやすく、日本が今直面する森林問題を概観することができた。終わった産業だと思っていた林業だが、他の産業と同様、日々進歩しているのだということを感じた。