自由の牢獄 (岩波現代文庫) の感想

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参照データ

タイトル自由の牢獄 (岩波現代文庫)
発売日販売日未定
製作者ミヒャエル エンデ
販売元岩波書店
JANコード9784006021283
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » ドイツ文学

購入者の感想

郷愁、遠近法、錬金術、ナチス、鎮痛薬、創世記、アッラー…、
エンデの懐の深さを体感できる8話。田村都志夫さんの邦訳もいい。
ただ、“話”と表現して差し支えないかどうか。
手紙であったり、語り部がいたりと形態さえさまざまである。

ことば遊びであり、思考の遊びであり、イメージの遊びでもある。
なかでも「ミスライムのカタコンベ」「自由の牢獄」は
読後、夢に出てくる(悪夢)ほど鮮烈な残像をインプットされる。

「道しるべの伝説」を読んで“影の縫製機”収録の詩を思い出す。
「道標」(抜粋)
…道標は文字もよめず
ことばの意味も知らない
さししめす場所へ いちどもいかず
そこへはたどりつくことがない…

彼は今も“道標”であり続けているのかもしれない。
“難解”とか評する人も居るらしいけど、あくまで“遊び”。
永遠のこどもの友人と遊べたら、これ以上楽しい余暇はないと思います。

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