仕事のための12の基礎力 「キャリア」と「能力」の育て方 の感想
参照データ
タイトル | 仕事のための12の基礎力 「キャリア」と「能力」の育て方 |
発売日 | 2013-11-27 |
製作者 | 大久保 幸夫 |
販売元 | 日経BP社 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 倫理学・道徳 » 人生論・教訓 |
購入者の感想
「キャリアアップ」とか「スキルアップ」と一般に言ったとき、我々はすぐに何か資格を得る事や、MBAなどの学歴を重ねる事を連想しがちである。が、著者はそんなものよりも身に付けなければならない、人間の地力とも言うべき基礎的な力があると説く。それが表題にもなっている「12の基礎力」である。
言われてみれば確かにこれは納得できる事であって、周りを見渡しても、別段飛び抜けた資格を持っているわけでもないのに、どこに放り出されても引っ張りだこにされそうな人もいれば、立派な学歴や資格を持っていても宝の持ち腐れとなっている人物もいる。これまではそうした違いは人間力とか基礎力とかいった曖昧模糊とした表現でしか表されていなかったのだが、本書ではそれを12に分類し、しかもそれを取得すべき年代順に並べ、さらには具体例を挙げながら体得法を教授していくという、手腕鮮やかな仕事振りを見せてくれている。愛嬌や楽天といったメンタルな暗黙知的分野が確固たる説明とともに実体化し形式知化して行くさまには脱帽であり、これがあまたある他の能力開発を促すビジネス本と本書とを分かつ要諦である。
しかし、基礎力を歌い上げているからと言って、キャリアやスキルを磨く事が簡単になるわけではない。著者は最後の「終わりに」で本書の内容は「一生を通じて学習し続けましょう」ということだと述べている。また、「12の基礎力」以外として、必要な条件として「情報収集技術」「数字読解技術」をあげ、これが無いと大いに苦労する事になるだろうと釘を刺している。基礎力には、冒頭に上げた資格や学歴のように明確な免許や終了証があるわけではない。周囲から認められて初めて実る能力だとも言える。畢竟ハードに自らを律して生活して行くしかないのであり、この点では他のビジネス書と同様、キャリアアップ・スキルアップに王道なく、努力したものが勝利をつかむという事なのである。
言われてみれば確かにこれは納得できる事であって、周りを見渡しても、別段飛び抜けた資格を持っているわけでもないのに、どこに放り出されても引っ張りだこにされそうな人もいれば、立派な学歴や資格を持っていても宝の持ち腐れとなっている人物もいる。これまではそうした違いは人間力とか基礎力とかいった曖昧模糊とした表現でしか表されていなかったのだが、本書ではそれを12に分類し、しかもそれを取得すべき年代順に並べ、さらには具体例を挙げながら体得法を教授していくという、手腕鮮やかな仕事振りを見せてくれている。愛嬌や楽天といったメンタルな暗黙知的分野が確固たる説明とともに実体化し形式知化して行くさまには脱帽であり、これがあまたある他の能力開発を促すビジネス本と本書とを分かつ要諦である。
しかし、基礎力を歌い上げているからと言って、キャリアやスキルを磨く事が簡単になるわけではない。著者は最後の「終わりに」で本書の内容は「一生を通じて学習し続けましょう」ということだと述べている。また、「12の基礎力」以外として、必要な条件として「情報収集技術」「数字読解技術」をあげ、これが無いと大いに苦労する事になるだろうと釘を刺している。基礎力には、冒頭に上げた資格や学歴のように明確な免許や終了証があるわけではない。周囲から認められて初めて実る能力だとも言える。畢竟ハードに自らを律して生活して行くしかないのであり、この点では他のビジネス書と同様、キャリアアップ・スキルアップに王道なく、努力したものが勝利をつかむという事なのである。