建築探偵術入門 (文春文庫) の感想

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タイトル建築探偵術入門 (文春文庫)
発売日2014-09-02
製作者東京建築探偵団
販売元文藝春秋
JANコード9784167901943
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購入者の感想

9月刊の文春文庫。何でもほぼ30年ぶりの復刊だそうで、著者(6人)の中には物故された方もいる。藤森照信さんが代表して、まえがき、あとがき(昭和61年)、および復刻版のあとがき(平成26年)を書いている。

東京、横浜の名建築230件(昭和61年当時)について書いてある・・。内容はそのままなので、「あ!これは今はない・・。これは、一部正面を残して改築されたな・・!」とかいうのも多い。たとえば「KITTE」になった東京中央郵便局とか・・。

それにしても、東京の「西洋館」は「そそる」ものがあるよね・・と藤森さんの「まえがき」を読んでみたら、ちゃんとその理由が解明してあった。
いわく、「西洋館の異物性」、「西洋館の用途の多様性」、そして「西洋館のデザインの多様性」。「多様性」については、「・・日本が国を開いた当時、欧米各国の建築界はギリシア、ローマ、ゴシック、ルネッサンス、バロックといった歴史的な建築様式が一斉にリバイバルし、混成し、亜種・変種を次々に生み出した爛熟期にあたり、まるで歴史的造形の引き出しを上から下までぶちまけたような華やかさだったからだ。」という事情があったそうだ。なので、「・・この狭い国土は世界の歴史的様式の、まるで見本市みたいになってしまう」のだった!

この本を携えて、現存する(あるいは消えた・・)建物と見比べて歩くのも面白そうだ・・。

ところで、コラム欄の「マンホール・ハント」(pp.76-77)を読んで、「やっぱり、マンホールに目を付けた人も居るんだ!」と感心した。随分と「レアもの」に注目しているようだが、フツーの蓋でも十分に美しい。

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