スカーレット・ウィザード2 (中公文庫) の感想
参照データ
タイトル | スカーレット・ウィザード2 (中公文庫) |
発売日 | 2014-11-21 |
製作者 | 茅田 砂胡 |
販売元 | 中央公論新社 |
JANコード | 9784122060036 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー |
購入者の感想
規格外の宇宙船乗りが、その上をいく規格外れの財閥令嬢と結婚して、宇宙を股にかけて振り回される話。2冊め。
1巻が面白かったので、2巻が出てすぐ買って読んだ。こちらも面白い。
飛び抜けて有能な人をちゃんとそう思えるように描けていると、関わる事件の緊迫感が上がって良い。
今回は、ジャスミンが自分しか解決できない無茶な状況に飛び込んで、なんだかんだ言いつつケリーが助けに行く展開。
すげえと思えるのは、このジャスミンちゃんのキャラ造形。ここまでぶっ飛んでいながら、なおかつ魅力的であるというのは、そうは出来ない。こういう筋道だった壊れ方は、江藤亮以来に思う。
ケリーとの問答を見ていると、原因と目的は割と筋道だっているのに、行動は規格外の天才の限界を試すようなもので、それに沿うべき感情が何箇所か断線しつつ本人の中では矛盾なく通じている。
これに比べると、好きな道に努力する天才のケリーはまだ筋道が通っている。ちゃんと物語を引っ張る主人公だ。
寺沢武一のスーパーヒーローが、それを上回るヒロインに振り回されるような感触だ。
そんな超人が周囲を巻き込んで、能力の限界まで振り絞る物語は、密度が濃く、面白い。
次巻以降も楽しみだ。
1巻が面白かったので、2巻が出てすぐ買って読んだ。こちらも面白い。
飛び抜けて有能な人をちゃんとそう思えるように描けていると、関わる事件の緊迫感が上がって良い。
今回は、ジャスミンが自分しか解決できない無茶な状況に飛び込んで、なんだかんだ言いつつケリーが助けに行く展開。
すげえと思えるのは、このジャスミンちゃんのキャラ造形。ここまでぶっ飛んでいながら、なおかつ魅力的であるというのは、そうは出来ない。こういう筋道だった壊れ方は、江藤亮以来に思う。
ケリーとの問答を見ていると、原因と目的は割と筋道だっているのに、行動は規格外の天才の限界を試すようなもので、それに沿うべき感情が何箇所か断線しつつ本人の中では矛盾なく通じている。
これに比べると、好きな道に努力する天才のケリーはまだ筋道が通っている。ちゃんと物語を引っ張る主人公だ。
寺沢武一のスーパーヒーローが、それを上回るヒロインに振り回されるような感触だ。
そんな超人が周囲を巻き込んで、能力の限界まで振り絞る物語は、密度が濃く、面白い。
次巻以降も楽しみだ。