内科で診る不定愁訴―診断マトリックスでよくわかる不定愁訴のミカタ の感想

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参照データ

タイトル内科で診る不定愁訴―診断マトリックスでよくわかる不定愁訴のミカタ
発売日販売日未定
製作者國松 淳和
販売元中山書店
JANコード9784521739960
カテゴリジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 臨床内科 » 総合診療・プライマリケア

購入者の感想

不定愁訴とは、実に医療従事者中心的な言葉である。本書冒頭に書かれているように、「患者が、不定愁訴を訴えて来院することはない」。
不定愁訴そのものへのアプローチ、という意味では類書(例えば「不定愁訴のABC」 http://www.amazon.co.jp/dp/4822261484 「不定愁訴の診断と治療」 http://www.amazon.co.jp/dp/4791108671 など) があり、本書での135ページ以降「本当の不定愁訴患者との面談のコツ」「不定愁訴に思う」が該当する。

本書の眼目はそこにはなく、不定愁訴患者とはまさしく「レッテル貼り」、すなわち思考停止であり、それはしばしば医療従事者側の(広義の)診療能力不足に起因する、という問題意識から書かれている。何が「不定愁訴」、並びにその言葉にまつわるドロドロしたイメージを作り上げるのか。著者はそこに「時間」「分布」「程度」の要素を見出し、さらにそれを解決するためのプラクティカルな方法として「4つの象限(診断マトリックス)」を提唱する。それがどのようなものであるかは実際の著書に当っていただければと思うが、著者の臨床経験に基づく実践知が能う限りのSimpleさで表明されており、好感を抱いた。

個人的に印象深かったのはp23「不定愁訴の病態分類における『intermittent situationにおけるirritable condition』というカテゴリー」の表で、おそらく著者オリジナルのものと推測される。同様の病態について何らかの「まとめ」が必要であると感じていたので、感心して膝を打つと同時に、先を越された残念さを味わった。やるねぇ。
また、p59からの検査一覧並びにその解釈も力作である。「不定愁訴とされる」患者さんを多く診ておられる総合内科領域の先生は、感じ入るところがあるのではないだろうか。

なにかコメントするとすれば、p36「CRP陽性を見逃さない」の項で、記載趣旨には賛成だが、「CRPの基準値内での軽度上昇」(若年女性でCRP

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