資本主義を語る (ちくま学芸文庫) の感想

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参照データ

タイトル資本主義を語る (ちくま学芸文庫)
発売日販売日未定
製作者岩井 克人
販売元筑摩書房
JANコード9784480083289
カテゴリビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学 » 資本主義論

購入者の感想

あとがきにも触れられているが、対談や断片的なエッセイ、論考の類を集めた小論集。岩井克人の「資本」「貨幣」を巡る思考がどちらかと言うと「ナマ」のままで露呈していて、その露呈ぐあいが思考の過程を物語っており、興味深い。
論考だけでなく、対談編も面白い。意気投合というか自問自答しているような今村仁司との対談、微妙なところで「交通事故」が起こっている柄谷行人との対談、お互いに足りない知識を埋め合おうとするかのような網野善彦との対談。そしてただの同窓会的おしゃべりが続く水村美苗との対談。と三者三様の対談も楽しめる……。
と……はいえ、楽しめるというのは岩井ファンであることが大前提。一見さんにはちょっと厳しいかもしれない。新しい何かが特に整理の上で提言されているわけではないし、論旨には繰り返しが多い(ま、書き下ろしではないから仕方ないだろうけれども)。岩井ファン以外だったらお楽しみ度は大幅ダウン。

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