親鸞 完結篇上 (五木寛之「親鸞」) の感想
参照データ
タイトル | 親鸞 完結篇上 (五木寛之「親鸞」) |
発売日 | 2014-11-01 |
製作者 | 五木 寛之 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062910095 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » 歴史・時代小説 |
購入者の感想
面白く読みました。
著者が「あとがき」で念を押しているように、これは小説。
愛憎あり、裏切りあり、活劇ありのドラマである。だから、2日間どっぷりと小説の世界に浸れた。
それこそ「なむあみだぶつ」と自然に口から出るほど、ありがたかったのが
「歎異抄」を書いたと言われる唯円と親鸞の関係性について描かれていること。
今までわからなかったのが、
この本を読んで、「ああ、こういうつながりがあったのかもしれないな……」と、イメージするヒントをいただけた。
もうひとつありがたかったのが、晩年の親鸞が耄碌した自分について、
(耄碌とは)「ちがうのではないかと思う。わたしはいま、みずからの計らいではなく、他力の計らいによって
自然(じねん)に愚にかえりつつあるのだよ」
と語る言葉。親の認知症で悩む人も多いだろう。私の親もその末に旅立ったのだが、
この一文に会えて、心が救われたというか、温かくなった。
そしてこれは下巻になるのだが、
カバーの裏に描かれた表情豊かに手を取り合って並ぶ登場人物 数十人の絵も、
カーテンコールのようで素晴らしかった。
このデザインは単行本のみで得られる感動だろう。
『親鸞』上下巻、『親鸞 激動篇』上下巻、そして『親鸞 完結篇』を読み切った達成感とともに
これもまた心の中で「なむあみだぶつ」と唱えながらスタンディングオベーション!
著者が「あとがき」で念を押しているように、これは小説。
愛憎あり、裏切りあり、活劇ありのドラマである。だから、2日間どっぷりと小説の世界に浸れた。
それこそ「なむあみだぶつ」と自然に口から出るほど、ありがたかったのが
「歎異抄」を書いたと言われる唯円と親鸞の関係性について描かれていること。
今までわからなかったのが、
この本を読んで、「ああ、こういうつながりがあったのかもしれないな……」と、イメージするヒントをいただけた。
もうひとつありがたかったのが、晩年の親鸞が耄碌した自分について、
(耄碌とは)「ちがうのではないかと思う。わたしはいま、みずからの計らいではなく、他力の計らいによって
自然(じねん)に愚にかえりつつあるのだよ」
と語る言葉。親の認知症で悩む人も多いだろう。私の親もその末に旅立ったのだが、
この一文に会えて、心が救われたというか、温かくなった。
そしてこれは下巻になるのだが、
カバーの裏に描かれた表情豊かに手を取り合って並ぶ登場人物 数十人の絵も、
カーテンコールのようで素晴らしかった。
このデザインは単行本のみで得られる感動だろう。
『親鸞』上下巻、『親鸞 激動篇』上下巻、そして『親鸞 完結篇』を読み切った達成感とともに
これもまた心の中で「なむあみだぶつ」と唱えながらスタンディングオベーション!