石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 (文春新書) の感想

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タイトル石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 (文春新書)
発売日販売日未定
製作者岩瀬 昇
販売元文藝春秋
JANコード9784166609918
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » エネルギー » 一般

購入者の感想

 2011年の3.11以来、日本はエネルギー施策の転換点に立っていると考えられます。3.11以来、一部の原発の再開はあったものの、
 現在は、全ての原発が運行停止しています。その結果、火力発電に頼らずを得ず、天然ガス(LNG)の輸入が大幅に増加しています。
 そして、アベノミクスに起因する円安、ウクライナを巡る欧米とロシアの対立、さらには、イスラム国膨張による戦乱・・、色んな事が重なり、
 円安にもかかわらず、貿易赤字は大幅に増加しています。
 私達が通常、エネルギーというと、電気、ガソリン 等を思い浮かべますが、それらは、第二次エネルギーと呼ばれるもので、
 エネルギー問題を考えるにあたって、最も大事なのは、石油、天然ガス(LNG)、石炭、原子力、再生可能エネルギーで、
 それらをどの程度の割合で、長期的かつ安定的に確保するということになります。
 貿易赤字の大幅増加の主因は、LNGの大幅な増加ですが、実は、このスポット価格、元々、日本は、原油価格と連動していますが、
 原発全面停止で足元を見られ、相当高く購入させられているようです。
 再生可能エネルギーの大幅利用ということも考えられますが、安定供給ということを考えると、同容量の熱源発電所が必要になり、 
 これでは、コストがかかり過ぎます。となると、シェールガス、シェールオイルへの期待は膨らみます。
 シェールガス、シェールオイル自体、その存在はかなり前から知られていたようです。しかし、昨今の原油価格の上昇、
 技術的ブレークスルーがあり、ようやく商業ベースでの採掘が可能となりました。
 本書では、なぜ米国でそれが可能になったかを解り易く解説しています。
 本書では、さらに石油埋蔵量、戦略物質だった石油が、商品先物取引所での取引が活発になり、コモデティ化したこと・・・・・
 しかし有事の際は、やはり戦略物質です・・・・・、ホルムズ海峡の封鎖は現実には起こりえないこと、
 さらには、水素エネルギーの将来、日本のエネルギー政策のありかた に至るまでわかり易く解説されています。

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