<あの頃映画> 古都 [DVD] の感想
参照データ
タイトル | <あの頃映画> 古都 [DVD] |
発売日 | 2013-01-30 |
監督 | 中村登 |
出演 | 岩下志麻 |
販売元 | SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D) |
JANコード | 4988105065901 |
カテゴリ | DVD » ジャンル別 » 日本映画 » ドラマ |
購入者の感想
1963年の作品、東京オリンピックの前年、まさに半世紀前の映画、
中村監督の演出も冴え渡った素晴らしいものだが、京都の景色をわざとらしいほど強烈に切り取った成島カメラマンの技量こそ大画面テレビ普及後の現在でこそリマスター映像で見たいもの!
おまけに本作は日本人が大好きなアカデミー賞ノミネート作品なのだ、
昭和38年の祇園祭や時代祭の祭事に加えて舞台となる室町付近、西陣、清水寺、北野天満宮、北山、平安神宮、植物園、上七軒の実景が記録された観光映画の側面も強い、
当時ももちろん京都市は観光都市ではあったろうが、まだ新幹線開通前、全国的な観光ブーム到来以前、当時映画館へ足を運ぶ観客達がなるほど京都はかくあるものかと満足を覚えたに違いない映画、
当時松竹が売り出しに本腰をいれた岩下志麻の美貌は絶好調、シーンが代わるたびに和服が替わる贅沢さはもちろん当時の主演女優ならでは待遇だ、 祇園祭の後で英夫が丸太を尋ねるシーンで、八重子は苗子の作業着を真似て絣を着ているのは後半を暗示するいい演出だとおもう、
物語もメロドラマかくあるべし!という分かりやく性格分けされた登場人物たちが応分に登場しクライマックスを迎えるたった105分の作品。
岩下志麻二役の特撮も見事だが、セットとロケの区別が難しいほどの撮影・編集も素晴らしい、
例えば祇園祭のシーン、
山鉾巡行は確かに昭和38年7月17日の巡行が撮影使用されている(船鉾が巡航して行くのでたしかに前祭り)が、実は宵山のシーンはすべてセットだ、だから各通りにたくさん並んでいるはずの山鉾が一つしか画面に登場しない、 おそらく放下鉾保存会の協力を得てスタジオに放下鉾だけを建ててお囃子を演奏してもらったのである、
おそらく当時のカメラとフィルムでは宵山の夜景色は撮影不可能だったことと、人込みの中の撮影が無理だったからだろうが、結果セット撮影したことでまるで本当に宵山の山鉾町に紛れ込んだような情緒が演出されている奇蹟がある、 千重子と苗子が始めて出会う四条通の御旅所ももちろんセットだが、とりわけこのシーンは二人の偶然の邂逅を自分も四条通に居て眺めているようなリアルさがある、
中村監督の演出も冴え渡った素晴らしいものだが、京都の景色をわざとらしいほど強烈に切り取った成島カメラマンの技量こそ大画面テレビ普及後の現在でこそリマスター映像で見たいもの!
おまけに本作は日本人が大好きなアカデミー賞ノミネート作品なのだ、
昭和38年の祇園祭や時代祭の祭事に加えて舞台となる室町付近、西陣、清水寺、北野天満宮、北山、平安神宮、植物園、上七軒の実景が記録された観光映画の側面も強い、
当時ももちろん京都市は観光都市ではあったろうが、まだ新幹線開通前、全国的な観光ブーム到来以前、当時映画館へ足を運ぶ観客達がなるほど京都はかくあるものかと満足を覚えたに違いない映画、
当時松竹が売り出しに本腰をいれた岩下志麻の美貌は絶好調、シーンが代わるたびに和服が替わる贅沢さはもちろん当時の主演女優ならでは待遇だ、 祇園祭の後で英夫が丸太を尋ねるシーンで、八重子は苗子の作業着を真似て絣を着ているのは後半を暗示するいい演出だとおもう、
物語もメロドラマかくあるべし!という分かりやく性格分けされた登場人物たちが応分に登場しクライマックスを迎えるたった105分の作品。
岩下志麻二役の特撮も見事だが、セットとロケの区別が難しいほどの撮影・編集も素晴らしい、
例えば祇園祭のシーン、
山鉾巡行は確かに昭和38年7月17日の巡行が撮影使用されている(船鉾が巡航して行くのでたしかに前祭り)が、実は宵山のシーンはすべてセットだ、だから各通りにたくさん並んでいるはずの山鉾が一つしか画面に登場しない、 おそらく放下鉾保存会の協力を得てスタジオに放下鉾だけを建ててお囃子を演奏してもらったのである、
おそらく当時のカメラとフィルムでは宵山の夜景色は撮影不可能だったことと、人込みの中の撮影が無理だったからだろうが、結果セット撮影したことでまるで本当に宵山の山鉾町に紛れ込んだような情緒が演出されている奇蹟がある、 千重子と苗子が始めて出会う四条通の御旅所ももちろんセットだが、とりわけこのシーンは二人の偶然の邂逅を自分も四条通に居て眺めているようなリアルさがある、