決断できない日本 (文春新書) の感想
参照データ
タイトル | 決断できない日本 (文春新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ケビン・メア |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784166608218 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
メア氏がアメリカ人であるということを差し引いても、日米同盟の重要性を多方面―原発事故、沖縄基地問題、尖閣問題など―から非常にわかりやすく説明してくれるガイドブックのような本です。
原発処理問題での民主党政権の拙劣さは今更言うまでもないことですが、日本が技術大国としての自分を過信しているのでは、という指摘は耳に痛かった。
しかし書かれている彼の提言をそのまま受け入れれば、アメリカの企業に有利なように利用された、と右からも左からも批判されたでしょう。
それにしても最重要であった初期段階ではアメリカからの支援をことごとく蹴っていたのに、手が付けられなくなってから一気に依存してきたという、政府の幼稚で身勝手な対応は恥ずかしくてうつむきたくなります。
日本側のさまざまな心理的屈折もからんで、改めて日米があらゆる意味で非常に複雑な関係であることをダイジェストに勉強できました。
アメリカが経済戦略で日本をいいように操っていることを考えれば、今回の非常事態においてさえ、無邪気にトモダチと言い切る気にはなれないけれど、この本を読んで、それもこれも含めて、やはりお互いに持ちつ持たれつの関係であることには間違いないと確認できたことは確かです。
安全保障上の同盟関係と、経済戦争上の相手国という複雑なこの国と、winwinのパワーバランスを取るという理想の実現には、どれほどの手腕を持った政治家が必要なのか、考えさせられます。
文章の運びがスピーディで、言葉も平易、若い人にも読みやすいので、ぜひ一読してほしいと思います。
原発処理問題での民主党政権の拙劣さは今更言うまでもないことですが、日本が技術大国としての自分を過信しているのでは、という指摘は耳に痛かった。
しかし書かれている彼の提言をそのまま受け入れれば、アメリカの企業に有利なように利用された、と右からも左からも批判されたでしょう。
それにしても最重要であった初期段階ではアメリカからの支援をことごとく蹴っていたのに、手が付けられなくなってから一気に依存してきたという、政府の幼稚で身勝手な対応は恥ずかしくてうつむきたくなります。
日本側のさまざまな心理的屈折もからんで、改めて日米があらゆる意味で非常に複雑な関係であることをダイジェストに勉強できました。
アメリカが経済戦略で日本をいいように操っていることを考えれば、今回の非常事態においてさえ、無邪気にトモダチと言い切る気にはなれないけれど、この本を読んで、それもこれも含めて、やはりお互いに持ちつ持たれつの関係であることには間違いないと確認できたことは確かです。
安全保障上の同盟関係と、経済戦争上の相手国という複雑なこの国と、winwinのパワーバランスを取るという理想の実現には、どれほどの手腕を持った政治家が必要なのか、考えさせられます。
文章の運びがスピーディで、言葉も平易、若い人にも読みやすいので、ぜひ一読してほしいと思います。