<わかりやすさ>の勉強法 (講談社現代新書) の感想

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参照データ

タイトル<わかりやすさ>の勉強法 (講談社現代新書)
発売日販売日未定
製作者池上 彰
販売元講談社
JANコード9784062880541
カテゴリ » ジャンル別 » 趣味・実用 » 自己啓発

購入者の感想

本作は池上さんの「わかりやすさ」の「勉強法」についてまとめられた本だそうです。
類似したテーマの本は多数出版されていますがこの本は特にTVの世界など、
見えるところもかなり赤裸々に手の内を明かされているように感じました。

特に印象に残ったのが「いい質問ですね!」「うなずきの技術」などを解説されている
9章「聞き上手は伝え上手になれる」。伝えるためには、場を作ったり関心を惹いたり
自分の技術だけでなく、相手を「ノせる」ことが重要という部分などはとても共感しました。
ソフトで平易な言葉選びと言葉遣い、個人的にこういうものは性格的なものも大きいのかな
とも思うのですが、池上さんも過去に「質問すると怒られそうで怖い」と人に指摘された
ことがありそれを強烈に覚えていて、後の「こどもニュース」などで鍛えられたのだろうと
自己分析しています。やはりとてつもない苦労をされているようです。
本文を読んでいけばわかりますが、池上さんはある意味「冷徹な分析」を繰り返しています。
自己を含めて、良し悪しを徹底的に研究することが進歩につながるのだと感じさせます。

「わかりやすさ」にこだわってきた池上さんの解説は比較的熱がこもったものが多くて、
ありがちな例として、「自分の専門分野などではどうしても視野が狭くなりがち」で、世に
溢れる「体裁だけ初心者向け」の解説などは反面教師としても学べるといいます。
不快な批判などではないのですが、「にち○ん」の例などは思わず吹いてしまいました(^^;)
誰に訴えようとしているのかを完全に見失っているようで・・

わかりやすい「絵が描ける説明」、それを実現するためには日ごろからアウトプットなどを
通じて「編集する」、「自分の考え」にとどまらずそれを「伝える」ところまでを意識して
繰り返す事が大事なんだろうなと感じました。なるほど!とこれも教えられる本でした。

こどもニュースの時から面白いと思っていたが、意外な所からニュースのキモを突く解説に改めてうなずかされ、本書を読んでみた。一般人は別にそんなにニュースで商売する人は少ないから、ニュース情報の収集法を紹介されても役立つことは多くないかも知れないが、まあひたすら感心する。新聞8紙を定期購読、雑誌多数を読む上、Wikipediaのルール変更まで知っている。本を買う時はアマゾンのレビューも参考にするらしい。ちなみに、池上流の優れたレビューは「論理的でわかりやすい」こと。悪いレビューは「感情的で『この本はクズだ』などと書かれている」こと。そういえば、著者の新聞関係の本で中身全く触れてない単なるdisレビューの多かったような……アホなレビューの多さに著者も閉口してるんだろうか。ともあれ、これだけテレビ出て本書いても内容の質がさほど落ちないのは、このかなり時間も金もかけた情報収集にあるのではないか、と思った。

ただ、著者の情報収集術と絵を描くような対話法はとりあえず真似できても、池上彰の発想というのは、やはり真似できなそうだと思う。自分だったら「シーシェパード」の名前の由来などすーっと読み飛ばして、それがこの団体の本質を言い表している、という所には思い至らないだろうし、「あって当然」と思うから、検察審査会の解説でその存在意義まで立ち戻って考えない。「米連邦大陪審」というのも、新聞の通り一遍の解説文を読めば納得するだろう。しかし、新聞のベタ記事を読んでも疑問が次々とわき出す著者のアンテナにはちゃんと引っかかる。本書を読んで、改めて著者がニュース解説の超人であることを嫌と言うほど思い知らされた。

解説に限らないが、自分が説明する時は一方的にならないことが重要、相手へのリスペクトも持ちつつ、相手の反応を見つつ理解してもらえるように話す。というのがキモのようだ。これは多くの人に参考になると思う。

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