崩壊する介護現場 (ベスト新書) の感想

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タイトル崩壊する介護現場 (ベスト新書)
発売日販売日未定
製作者中村 淳彦
販売元ベストセラーズ
JANコード9784584124178
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

驚愕かつ興味深い内容。介護の世界の現実の一端を垣間みることができます。一方で極端な事例を集めただけでは?という印象も受けてしまいました。より実証的な研究が必要かと思います。

著者の本「日本の風俗嬢」と話がかなり重なっている。介護職をやりながら、補助収入として風俗嬢をやる人が多いという話である。介護職は低賃金なので、補助収入を必要とし、短時間高賃金の仕事となると風俗になってしまう。そのうちに介護職を辞めて風俗専業になるが、年齢がある程度上がって、商品価値が下がったら、介護に戻ればいいと本人は思っている。
低賃金の職場に人材が定着しないのはどこも同じだ。高齢化により、需要は増えていくが、予算は限られている。人材が劣化するのは仕方がないだろう。

求職中で厚労省の就職支援施設に通い始めて間もない者です。相談員の方との面談で「まあ、現実的に介護職なのかな」という、空気を感じつつ、「やりがい云々並べるけど、そんなに就きやすいってことは…」という点その他で、心配・疑いも感じており。
読んでみました。
感想は、「嫌な予感どおり」。
介護職を考えてる人は一読の価値ありなのかなと。離職率などなどの具体的データも明示されています。
また、やることなすことむしろ問題こじらせてるぽい政策(介護・高齢化社会問題に関わらず)に改めてガックリしました。特に最終章あたりの制度が変わるかなり前から福祉の仕事をなさってる方のお話(人材の質の低下)や、昔は家族が親を姥捨山(国=施設)に捨てると言われていたが、今は国が本当に姥捨山(民営化によりビジネスになった施設)に高齢者を捨てた、という文章に感慨深いものがありました。
「条件の悪い求職者」である立場の私も、図書館などでホームレスの方に住まいと介護職を提供するというチラシを見たことがあったり、また、なんとなく相談員の方から介護職を推してる空気を感じたりで、そうなると「介護しかないってことかよ」みたいな気分になったのですが、介護は社会に弾かれた人の受け皿的な場所になってるのは間違いないと思う。
そして、その他の低賃金・就きやすい職業(サービス業など)と、介護は全く違う事、「なんとなくやる」「仕方ないから生活のためにやる」という気持ちで入るよりやはり、福祉に関心が高い人間や人の役に立ちたいという欲望が強い人間がはいるべきで、そういう関心も欲望(やる気)もない人間が痴呆の方や障害がある方などの相手をしたら虐待が起こりやすくなるのは当然だと思う。
著者はアダルト業界のルポも多い方みたいで、その辺の関係か内容に偏りも感じる部分もありましたが、全体的には参考になる本だと思います。

私は介護業界で働いて9年の者です。業界関連の本は興味を持って読んでいます。が、本の中身を読んで、一番共感しました。「介護労働は社会から外れた人の受け皿」という章がありますが、私はその言葉が全てを集約している、と思います。9年働いて来てつくづく思います。希望や将来が見出だせない業界。現場では利用者の事を放っぽり出しての下らない争い事・・愚痴になってしまいますが殆どの介護現場で「プロ」として自覚を持って働く職員は少ないと思います。またそういうマトモな方は潰れます。資格の有無はあまり関係ないと思います。国が仕事を探して見つからない人に税金でタダで資格を取らしていますから。本人が仕事を実際にしたいかは別にして・・
昔から「介護業界の常識は世間の非常識」という言葉がありましたがそんな事が本書では書かれています。本書は読み物として面白いです。一気に読みました。私も美辞麗句をならべ「利用者様第一主義」とかを理念にしている法人などは胡散臭い、と思います。この業界に限っては嘘っぱちですね。

介護ヘルパーの実態を描いており、眼がさめた。
今までの認識を根底から変える実態であった。

介護関連の本は、これまで50冊くらい読了したが、
このような影の部分、負の面を、
余すところなく描き出した本は、この本が、初めてであった。
以上。

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