機動戦士ガンダム THE ORIGIN(4) (角川コミックス・エース) の感想

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参照データ

タイトル機動戦士ガンダム THE ORIGIN(4) (角川コミックス・エース)
発売日2014-09-26
製作者安彦 良和
販売元KADOKAWA / 角川書店
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

 「ガルマ編・後」とあるとおり、この巻のメインはガルマの戦死。
 アニメ版と異なるのは、エッシェンバッハのゲリラ扇動計画、シャアの謀略、ホワイトベースの作戦遂行といった出来事がガルマの戦死という一点に収斂していく様子がより意識的に描かれていることだろう。このため、ガルマの死はいくつかの偶然と必然が重なった結果だ、という印象がアニメ版よりも強く感じられるようになっている。
 アニメで初めてこのガルマ戦死のシーンを見たとき、シャアは冷静に復讐を成し遂げ、しかもガルマの死を寸毫も気にかけない非情な男だと感じた。
 しかし今回よく読み返すと、この場面のシャアは必ずしも冷静ではなかったように思えてきた。後のことを考えると、このタイミングでガルマを殺すのはデメリットが大きく、計画としては雑すぎる。むしろこの場面でシャアは、「良い友人」であり、軍人としての能力もそれほど無能ではなかったガルマを、デギン憎しの怨念に凝り固まったせいで無計画に近い形で殺してしまったのではないか。
 そう考えると、ジオン軍のエース「赤い彗星」シャアの運命とジオン・ダイクンの息子キャスバルの運命双方が少しずつ狂い始めたのは、この事件以後のことのように思えてきた。ガルマの死はシャアの心に意外と大きな影を落としたのかもしれない。
 また、これまでの巻と同様、「母さんは僕を愛していないの」、「なんて情けない子だろう!」、「ガルマ、聞こえていたら、キミの生まれの不幸を呪うがいい」など、アニメで有名なセリフはそのまま生かされている。これらのセリフを探すのもこの「ジ・オリジン」の楽しみの一つだろう。
 個人的には、次巻で出るはずの「坊やだからさ」をとても楽しみにしている。
 「安彦良和による新解釈を施されたガンダム」は、この巻でも看板に偽りなしだ。

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