樹木の生き方の三類型
著者によれば、
日本の樹木は千種近くもあるという。
その樹木の生き方を類型化できないかと考えたものの、
仮説はこちら立てればあちら立たずという矛盾だらけ。
そんな苦労を経てできあがった樹木の適応戦略仮説が、
「寿命の戦略」だった。
寿命の戦略とは、
(A)長い寿命(200年以上)が期待される場所では常緑高木が、
(B)やや長い寿命(50~200年)が期待される場所では落葉高木が、
(C)短い寿命(50年以下)しが期待できない場所では落葉性の中低木が適応的であるという仮説である。
ただし、
常緑低木やつる植物はこの仮説に当てはまらない。
読者の理解を助けるために筆者は「期待」という表現を使っているが、
期待する主体はもちろん樹木自身ではない。
(A)は安定的な環境で、
(C)は河川敷のような攪乱の大きい環境、
(B)はその中間の明るい環境である。

 高校の生態学では降水量の多いバイオームでは森林が成立し、
遷移の結果、
極相の樹種は気温で決まると教えている。
しかし、
著者の主張は実際には森林は落葉樹と常緑樹のサイクルが繰り返されるのが日本の森林であるという。
江戸時代初期の白神山地(青森県・秋田県)ではブナ(落葉樹)とヒバ(常緑針葉樹)が混在、
太平洋側の冷温帯ではイヌブナ(落葉樹)とモミ・ツガ(常緑樹)が交互に生育していた。
例えば、
ブナの稚樹は暗い林床では生育できず、
明るい林床でも他種(ミズキなど)より成長速度が遅いので、
なぜ冷温帯でブナが多いのかは謎だという(「ブナ」の項)。

 『生態学事典』(共立出版、
2003年)の「森林の遷移」(林一六執筆)の項目では、
極相林の変化には(1)永遠に更新、
(2)二種類ほどの樹種が交互に循環、
(3)優占種が枯れて遷移は初期段階になるの三説があり、
決着はついていないという。
著者の説は(2)に相当したものである。
遷移と極相(単一種で構成)の理論も、
絶対的な真理というわけではなかったのだ。

 樹木の生理生態に関する一般書は類書が少ない(渡辺一夫氏の築地書館の本くらいか)ので、
貴重な一冊だと思う。
カラー新書 日本の樹木 (ちくま新書)

その他の感想

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