王国を舞台にさまざまな思惑が交錯する５巻

web版とあまり変わっていないんじゃないかと少々不安に思いながら読み始めたが新鮮な気分でじっくり読むことができた。

イラストはクオリティ高く想像を補完してくれたし表紙も実際に手にとってみると装丁全体にマッチしていてとてもいい雰囲気だ。


内容はweb版から展開の違いにより加筆されたシーンやキャラを掘り下げる描写が多く、
現地人が漆黒の英雄について語っているシーンにはニヤリとさせられる。
そして心折れたブレインが悲鳴を上げているのを複数視点で描写していたのには笑った。
彼は本当にいい立ち位置にいて愛されているキャラクターだと思う。

ラナーはやはり気持ち悪い。
某殿下には共感できるので彼がアレされないのを祈るばかり。


webではほとんど描写がなかった存在も登場している。
後、
不定形さんの種族を知ってワンコのクラスも見たくなった。


６巻は９０％が新規書き下ろしということで、
ベールに包まれていた裏世界最強の戦闘集団"六腕"がいよいよ動き出す。
迎え撃つは表世界最強のアダマンタイト級冒険者"青の薔薇"。

その決戦の渦中に蠢く謎の大悪魔ヤルダバオト。

対し、
王国三番目のアダマンタイト級冒険者パーティ"漆黒" がこの混沌にどう絡んでくるのか。
次巻が非常に待ち遠しい。