この作り方は「やってはいけない」の部類

題材となったアイドルグループ同様、
有名無実の内容でした。

タイトルには堂々と「秒間10000アクセス」などと謳っていますが、

本文中で実際にはそれより遙かに低負荷だったことが補足説明されています。

しかも、
性能試験はabでベンチを取っただけで、
あとは外部の業者に丸投げしているとのこと。

タイトルから性能試験やパフォーマンスチューニングのノウハウを期待している方は、
他の本を探した方がいいです。


読んでいて気になったのですが、
要件定義の段階で一人歩きしてしまった「秒間10000アクセス」という言葉に翻弄され
無駄に性能を追い求めてしまったことは、
本文中で言及されていませんが明らかにプロジェクトマネジメント上の失敗です。

経験豊富な開発会社であれば「これはやってはいけないだろ」という突っ込みどころが満載で絶句しました。

　・ただでさえ２ヶ月弱と短い開発期間で慣れない新技術を大量導入、

　　その理由の1つは「サンプルに投票アプリがついていたから」
　・性能試験で負荷を掛ける方のサーバでの性能不足や、
ネットワークの帯域不足が目立つ。

　　インフラ周りの見積もりが不十分(おそらく時間不足)。
アプリ開発中から、
インフラの性能試験を十分に行うべき。


PMが勉強不足かまともに仕事していないんだろうなぁと気の毒になりました。

機能や画面数も少なく、
実際のリクエスト数も大したことなかったから何とかなったのでしょうが、

本当に大量リクエストに耐えなければならない、
大手Webサイト・証券会社・オンラインゲームなどのシステムでは
こんな方法でリリースしてしまったら、
徹夜地獄が続いてしまうでしょう。

真似してはいけませんし、
自慢げに語る内容でもありません。