専門書以上の入門書
「社会的選択理論」というと、
名前からしてなにやら難しげで、
自分たちにはあまり縁がなさそうに見えるが、
実際はそうではない。

それは多数決など身近なことを研究対象としているし、
経済学の一分野にしては稀なことだが、
数学的な予備知識をほとんど必要としない。

眼から鱗が落ちるタイプの発見に満ちており、
正しくつかえば必ずあなたの役にも立つ、
そんな学問だ。

そして、
坂井豊貴氏による「社会的選択理論への招待」は、
当分野への最良の入門書である。


どのような点で最良か。

1.まず、
経済学や数学をほとんど学んでいない人が、
十分に楽しめる点だ。

この本のエッセンスである第1章、
第4章、
第7章はまるで読み物のように、
電車のなかでも読み通すことができる。

たしかに第2章と第5章では数式と論理の曲芸みたいなものが展開されるが、
問題の本質はすべて地の文で、
言葉で書いてくれている。

しかも証明が丁寧なので、
それをじっくり追うことで、
そのような緻密な議論に慣れていくこともできると思う。

フランス革命期の動乱などの歴史的な記述や、
学問に携わった人物に関する豆知識的なお話が随所にちりばめられている点も嬉しい。

きっとコンドルセやアローらに親しみが湧くことだろう。


2.そして、
既に経済学や社会的選択を学んでいる人こそが、
この本を楽しめる点だ。

僕は既に社会的選択理論を知っていたが、
今まで以上にこの分野を理解でき、
楽しめるようになった。

学問の黎明期の、
最初の問題意識から議論を展開していく構成は、
たしかに著者の言うように『人間の思考の流れに最も自然に沿う』と感じた。

特に、
これほどすっきりとアローの不可能性定理の解釈と歴史的な位置づけを記した本は他に存在しないと思われる。

なんとなくアローの定理が腑に落ちなかった人は読んでみて損はないだろう。


良い入門書というものは、
専門書以上にその分野の本質を伝えており、
既に入門した人が読んでももう一度入門しなおしたような気がするものだが、
この本はまさにそんなかんじだった。
社会的選択理論への招待 : 投票と多数決の科学

その他の感想

3600ルーメンと書いているが
インコのかじりくせに最適
このお店は最悪!二度と購入しません!注意してください!
安かろう悪かろう 
素直におもしろかった
1ヶ月ほど使ってのレビュー
薄いだけで全く使いものになりません
コクがある♪
惜しい!頑張れQrio!
「適材適所」とは言っていたが・・・・
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結構使えます
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