歴史が“過去”ではなく、“今に役立つビジネス戦略”であること気付かせてくれる一冊。

ビル・ゲイツや孫正義、
松下幸之助などの世界的なビジネスパーソンが孫武の書いた戦略指導書『孫子』を愛読した理由が本書を読むとよく分かります。
歴史を“出来事”ではなく、
“教訓”として読み解くことで、
そこから現代でも十分に活用できるビジネス戦略が見えてきます。


「歴史を簡単にまとめすぎて、
奥深さが薄らぐ」といった意見を持つ方もいるかもしれませんが、
その簡単さのおかげで“歴史上の出来事・戦争とビジネスの類似点”が見えやすくなっています。
項目の最後では「現代の企業で言えば○○○という教訓（戦略）がこの歴史上の出来事から分かる」という構成なので、
“歴史の教え”も消化不良を起こさず理解できます。


また、
「中小企業のための成長戦略」「大企業のための生き残り戦略」「後発企業のためのマーケティング戦略」「リーダー層のための組織戦略」など、
ビジネスパーソンが自分事化できるエッセンスがバランスよく散りばめられている点も評価できる点ではないでしょうか。


「歴史って読んでいるとついつい眠くなってしまう」というビジネスパーソンにこそ手にとってもらいたい書籍だと思います。